伏せ字の使い方を間違えた







愛染香?なにそれ


俺も見た事ねぇから分からん。まぁ、香って付くくれぇだからお香なんだろーよ。その匂いを嗅いで一番最初に見た奴を好きになるらしいがな











そんな話を聞いた帰り道、私の頭の中はその愛染香とやらの事でいっぱいだった。本当の話かは分からないけど、確かめてみる価値はありそう。でも問題はその場所だなー。地上では愛染香の話なんて聞いた事ないから、出回ってるとすれば話の出所である吉原にある確率が高い。しかし場所が場所だけに行きにくなー。あそこには百華もいるし、きっと監察の山崎も真選組一人ひとりの行動を見ているはず。迂闊に吉原なんて行ったら怪しまれるに決まってる。あーあ、なんかイイ方法ないかなぁー。

そんなこんなでアイディアを練るもなかなかいい作戦が浮かんでこなかった。

そんなある晴れた日、今日は朝から気持ちがスッキリしそうな感じがしたのにゴリラから呼び出された。松平のとっつあんが私に用がある、との連絡を聞かされた。「なーんか嫌な予感しかしないから行かなーい」と言ったら、「頭をブチ抜かれるからお願い行って下さい」と懇願され、今、松平のとっつあんの目の前にいる。重要な話なのか人払いをしてあり、この広い部屋には私ととっつあんの二人だけだった。


「でー、そのー、お話と言うのは何でしょうか?」


とっつあんからの話は決まって面倒くさい話ばっかりだ。(全てプライベート的なヤツ)今回もそうだと思っていたのに、とっつあんの口からはいつもと違った言葉が出てきた。


「なまえちゃ〜ん、吉原興味無い?」


…oh,神よ。こいつはとうとう私を遊女にするつもりです。そう思うと鳥肌が立った。


「私は土方さんのものなんで、他の男の肉の棒を握るつもりは無いっす。土方さんのモノなら鼻の穴も使う覚悟です。つー事で、すんまそん」


「聞いてない聞いてない。そんな気持ち悪い覚悟とかおじさん聞いてないから」


じゃ何が言いたいんだよ。とんだ告白しちゃったじゃんよ。


「なまえちゃん、中身は気持ち悪いけど確かに顔は別格よー。おじさん、そこは認めちゃう」


「顔は@ヌい。は、聞き飽きた。つーか、は≠ヘ失礼じゃない?いっとくけど、顔が可愛いヤツは大体中身腐ってるって決まってんの。そーゆールールなの」


まったく話の先が見えてこない。そろそろ帰ろうかと思った時にとっつあんが本題を切り出して来た。


「てゆーか、おじさんの周りにも監察みたいな奴が居るのは知ってるカナ?」


「…?護衛じゃなくて?」


「違ーう。真選組で言う山崎みたいな奴らだ。あ、でも山崎みたいに地味じゃないからねェ。春のパン祭りの為にコツコツとシール集めたりしないからねェ」


ちょっと悪口言ったね。しかし白い皿なんて今時ダイ◯ーですぐ買えちゃうよ。ダイソ◯で。しかも108円でね。



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