作戦?そんなの無いですよ。







「そっ{emj_ip_0792}それは{emj_ip_0792}」


とっつあんがヒラヒラと私に見せ付けて来たのは若かりし頃(私が土方さんの出会う前)の写真だった。


「キャー{emj_ip_0792}持ってないその写真ー{emj_ip_0792}頂戴、頂戴ー{emj_ip_0792}」


武州に居た時の髪が長い土方さんの写真。私のtoshiro collection≠ノ無い写真だわ。しかも髪をほどいててそこら辺の女より美しい。ほかにもレアな笑っている写真と、超かっちょいいタバコを吸ってる写真だ。


ポタポタ…


「ねぇ、とっつあん。屋内なのに血の雨が降ってるよ?」


「バカヤロー、それはテメーの鼻血だ」


興奮して鼻血が出るのは本当だったか。そっと写真を自分のポケットに入れようとしたら、カチャリと、とっつあんの銃の弾がセットされる音が聞こえたので、素早く返した。

この写真を欲しければ、話に乗れって事だね。







…{emj_ip_0792}


「ね、ね、ね{emj_ip_0792}つーか一番最初何て言ってたっけ{emj_ip_0793}」


「あん?」


確か吉原って言ってなかった?て、事は上官であるとっつあんの命令と言う事を建前にして堂々と吉原に行って、なんだったっけ?柴咲コウみたいな名前のお香を探す事が出来るワケじゃない!



「よい、人の話聞いてるかい?…てぇ事なのよ。これ、なまえちゃんにしか頼めない事からしてェ。お願い出来るかナ?」


あの事があってから柄にもなく落ち込んでしまったけど、柴咲コウがあればそんなの一気に解決じゃんよ{emj_ip_0792}よっしゃ、やってやるってばよ{emj_ip_0792}








と、言うのが私が今回の騒動を引き起こしたきっかけなのです。



その頃からは土方さんにあまり会わない様にした。いつも通りにしたらこの決意が揺らぎそうだったので心を鬼にしたのです。土方さん、すんまそん。


そしてあの夜起こるべくして起きた出来事がおきた。


「(何か起きるならきっと今夜だ…)」


近藤さん達が掴んだ薬の密売が行われるその日、私は華佗が動くであろうと推測した。てか、何で華佗は私に目を付けてるんだろう。そこが疑問だけど、ま、いっか。

他の隊士達もいるが土方さんとペアになった。この場から一人で行動するには紅一点ならではの武器を使うしかないという事で、「トイレに行く」と言ったら土方さんも付いてくると言い出した。(ちょっと興奮した)それも冷たく突き放してなんとか単独行動をする事が出来た。

しばらく偵察をしていると、夜遅い時間にも関わらず小さい子が一人で泣いていた。心優しい私(←?)はまんまとはめられてしまったワケだが、結果的に敵の陣地に忍びこめるきっかけとなった。しかし、傷は負ってるし、変な薬を嗅がされるし、私死んじゃうのかな。

どーしよう。作戦?そんなの無いですよ。




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