嗚呼、カオスな世界よ





「おい、総悟ありゃ誰だ」


「まったくデジャブですかぃ。さっきも近藤さんに同じ質問されましたがね」







「あ、近藤さんお疲れ様です!最近外出が多いですね、またストーカーですか?ほどほどにしてくださいね。そういえば今日は午後から会議でしたね、頑張れるように私肩を揉んであげます!」


ここのところ、屯所の外へ出る事がおおくなってきた近藤さん。でも、いつも顔を殴られた形跡を残してニコニコ顔で帰ってくるからきっとストーカーをしてきたんだろう。縁側に座った近藤さんの肩を揉む。硬い、私は頑張ってこの人の力にならなきゃ!!


「おっ、なまえちゃん気がきくねー!この近藤勲、なまえちゃんを妹の様に思ってるんだ!これからもしっかり頼むよ!」


「はい!あ、山崎だ!ちょっと行ってきます。アイツ帰ってくると必ず怪我してるから心配で…おーい、山崎ぃー!」


出入り口から屯所内へ山崎が帰ってきた。なんか疲れている。監察なんて仕事してるからいつも狭い所とかに潜んでいていつもどこか擦りむいてる。


「あ、なまえちゃん、お疲れ様」


やっぱり。今日は顔を少し擦りむいている。


「あ、ちょっと山崎、身長低くして?」


「ん?こうですか?」


そう言って、山崎は少し膝を折り曲げ、私と同じ目線の高さになった。


「ほら、鼻の頭。怪我してるよ?いつも危ない仕事してるからね。くれぐれも体には気をつけて?はい、絆創膏!」


ポケットから花柄が入った絆創膏を山崎の顔に貼る。みるみる山崎の顔が赤くなっていく。


「!!!…なまえちゃん、実は俺君の事を…「なーにやってんですかぃ、山崎ぃー」」


「あ、沖田君。」


山崎の言葉を遮る様に、怪しい笑顔をしながらポケットに手を入れた沖田さんが歩いてきた。


「山崎、向こうでカバディやってたぞ」


その言葉を聞いて、山崎は一目散に目を輝かせて走って行った。ホント、カバディ好きなんだね。


「ヘイ、なまえさん、今日のパンツは何色ですかぃ?」


沖田君は顔色変えずに平然といやらしい事を言う。


「もう!やめてよ、教えてあげない!」


プィっと沖田君に背中を向けた。すると、後ろから囁き声がした。


「好きな色なんて俺にはありませんぜ。一番聞きたい答えはノーパン≠ナさぁ 」










「おい、総悟。おちょくんのも大概にしろ」


沖田君のお戯れを終わらせに来たのか、彼がやってきた。


「行くぞ、なまえ」


そう言って私の隊服の袖を掴んだ。













「おい。そのヤニ臭ぇ手で私に触ってんじゃねーよ」











「…え」


「臭っ!触られた所タバコ臭っ!てめーふざけてんじゃねーよ、ファブリー◯買って来いや!お日様の匂い≠チてヤツを買って来いよ。無香料とかありえねぇからな」


「…ねぇ、総悟。これ誰?」


真っ青な顔で沖田君に聞く彼、土方さんは脂汗をかいている。


「あ、まだ土方さんには言ってなかった。これ、新しいなまえさんです」



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