だが其処を狙う様にヴォルデモートが赤い閃光を放ち「ベラ、殺すな!」と叫び、それに応える様にベラトリックスも赤い閃光を放った。
慌てて杖腕を掲げ結界を張るも、その衝撃にレンは表情を歪める。
交互に魔法を唱えられ、レンが反撃をする余地はない。
「レン…腕が…」
「あぁ、これ?自分で刺したの。問題ないわ。」
ハリーもなんて事を…!と言いたげな表情をし、リーマスと同じね。と苦笑する。
「ハリー、私はこのまま身を動かす事が出来ないわ。魔法の威力が今の私の体じゃ強すぎるの。其処から相手に向かって呪文を放ち続けてくれる?」
「判った。」
ハリーは応戦し続けるも、一歩一歩とヴォルデモートが此方へと近付いてきては、目の前に立ったその時。
ハリーの呪文を弾き、目の前でレンの結界に失神呪文を放てば、その威力にレンが血を吐き結界が割れる音をたてて破れた。
レンの杖腕を空いている手で掴み掲げ持ちあげれば、レンの体は宙を浮き、ヴォルデモートは勝ったと言いたげな表情をする。
ハリーは武装解除を唱えるも簡単に弾かれハリーの杖が弾かれてしまう。
「無言呪文を覚える事だな、ポッター。…娘よ遊びは終わりだ。帰ろうぞ。」
空いている手で抵抗を試みるもそれすら容易く封じられ、失神呪文をかけられれば、レンはそのまま意識を失い、ヴォルデモートはその腕から流れる血に唇を寄せたその時だ。
自分に向かい閃光が放たれ、思わずその手を離し飛び退けば、レンの体は床に叩きつけられ、ハリーが自分の杖とレンの杖を拾い上げれば、その身を抱え、守る様に杖を構えた。
「なんと…ダンブルドアか!」
ハリーが振り返るとそこには金色のゲートに立つダンブルドアの姿があった。
ダンブルドアが杖を一振りするとその魔法は首なしになった魔法使いの像が突如立ち上がり、台座から飛び降りるとドンスンと音をたてハリーの前に立ち塞がりその両手を広げて立っている。
そしてダンブルドアはもう一振り杖を振るうと噴水に残った像に当たり、立像は一斉に動き始めた。
魔女の像がベラトリックスに向かって走り、ベラトリックスは悲鳴をあげて何度も呪文を飛ばしたが、魔女の胸に当たっては虚しく跳ね返っただけだった。魔女はベラトリックスに飛びかかり床に押さえつけた。
一方小鬼としもべ妖精は小走りで壁に並んだ暖炉に向かい、腕一本のケンタウルスはヴォルデモートに向かって疾駆した。