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久し振りに指輪を見てみれば『気が向いたら声をかけてやってくれ。』と文字が刻まれていた。
ロンに残した言葉から察するに、何度も何度も声をかけてくれていたのだろう。
『沈黙の姫君って、なんかカッコイイわね。』
『大丈夫か?』
『ロンは大丈夫。数日前に退院して、明日皆で帰るから、家で会えるわ。』
『俺が心配してるのはロニー坊やじゃなくてレンなんだけどな。』
『私は…色々受け止められてなくて…シリウスの事も心配だし。』
『何かあったのか?』
『えぇ。まぁ色々。』
『そっか。まぁ話せる様になったら話してくれよ。ホグワーツに戻る前に会えるか?』
『えぇ。一度はお店に遊びに行くつもりだから。』
『そっか。それじゃ、大人しく待ってるよ。いつでも呼んでくれたら飛んでいく。』
『有難う。…貴方はどうしていつもそんなに返事が早いの?』
『愛しい姫君の為に直ぐ気付ける様にしてるのさ。』
『変わった人ね…でも有難う。』
レンはそう最後に祈るとゆっくりと瞼を閉じた。
きっと家に帰れば、シリウスが居るはずだ。心の何処かにそんな風に期待する自分と、帰った時シリウスが居なかったら…アズカバンで苦しんでいたらどうしよう…そう思う自分がいて、帰るのがとても怖かった。

ホグワーツ特急に乗り込む時には行きでの過ちを犯さぬ様、ハーマイオニーはガッチリとレンの手を掴み列車に乗せ、その手を今度はハリーが受け取っていた。
ネビルとジニーとレンとハリーで1つのコンパートメントをとり、レンは窓際でずっと外を眺めていた。
ハリーはトイレに行ってくると立ち上がり、コンパートメントを出てからしばらく戻って来ない。
戻って来ないハリーを心配したのか、僕ちょっと様子を見てくるよとロンはコンパートメントから出て行く。


(P.42/全P.49)
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