「ミス・クレスメント?」
「…先生、ハリーは今年、やけにドラコを敵視しています。こんな事言えば何をしでかすか解らなくて言えなかったのですが…」
「何です?」
「…嗅ぎ覚えのある魔法の香りがしました。手口から見てもやり慣れない人の犯行だなって…私が犯人だったらこんな…誰がいつ包み紙を開けるかもわからない不確かな回り道はしないもの。…余計なお世話かもしれませんが…私よりももっと素人かもしれない相手だからこそ何をしでかすか判らない分、警戒が必要だと…。」
「…えぇ、判っていますよ。さ、皆と一緒にお帰りなさい。」
そう背中を押されては、レンは3人の後を追った。
レンがついてきていない事に気付かず、誰が狙われているのか。という話で盛り上がっている様だったが、ハリーはどこか不機嫌そうだった。
皆がマクゴナガルの方を持ったような発言をした事に腹を立てているのだろう。
結局誰が犯人だったにしても「マルフォイやその周りが魔法を使っていたとすれば、レンがその香りで判るはず。だって、魔法の香りが鼻について気になったって言ってたんだもの。その香りがマルフォイだったら、そう確定するには早すぎるって言わないわ。」と言うハーマイオニーの台詞にハリーは「それならアイツはもう死喰い人なんだから死喰い人の誰かかもしれない。」と言いながらレンを見遣れば、やっとレンが後ろの方にいるという事に気付いた様だった。
レンを待ってから一緒に談話室へと入って行き、ロンはそこに座っていた一年生を気軽に追いやっては自分がそこに座りながら「よく考えてみりゃ、うまいやり方じゃなかったよ、本当。」と一言。
「呪いは城まで辿りつく事さえ出来なかった。成功間違いなしってやつじゃ無いな。」
「その通りよ。熟達の策とは言えないわね。」
ハーマイオニーが足でロンを突き立たせ、椅子を一年生に返してやりながらそう返す。
「だけど、マルフォイはいつから世界一の策士になったっていうんだい?」
そのハリーの反論にロンもハーマイオニーも返さない代わりに「そういう点で言えば、素人の方が疑いは濃いわね。」と答えるレン。
「誰が犯人かは証拠が少なすぎて今は何とも言わないけれど、これだけは言えるわ。例え犯人がドラコだったとしてもドラコは人殺しが出来る人じゃ無い。」
「死喰い人でもか?」
ロンとハリーは信じられないと言いたげな表情でレンを見やると口を揃えてそう一言。