▽ドラクエ長編
第69話 白の入り江
小ネタはここで出てくる「いいえ」を選択した時の展開です。
てっきり大人に論するかと思ったら足が出るマルティナお姉さま。
選択肢が出たらまずはいいえを選択するのはゲームあるあるですね!
ゲームによっては何度もいいえを選択するとセリフが変わるのもあるので、10回ぐらいはしますよね!?
【選択肢B】
「あの……失礼を承知でお願いがあります!キナイの様子を見てきていただけませんか?私にできることならなんでもします!」
不思議な入り江で出会った人魚のロミア。
彼女の頼みごとにベロニカが答える。
「う〜ん。人魚の住む海底王国か……。ロミア!あなたの頼みを聞いてあげるから、なんとかしてあたしたちを海底王国に連れていってくれない?」
「はい!お安いご用です!あなた方こ船を人魚に伝わる秘宝で海にもぐれるようにして差しあげます!」
どうやら交渉成立のようだ。
「海底王国に行けば、海底に沈んだオーブの手がかりが得られるかもしれないわ。ロミアの頼みを聞いてあげましょう?」
――マルティナに問われ、突然宙に現れたやつ。
「はい」か「いいえ」の選択肢のコマンドだ。
どうやらこれは自分にしか見えないらしく、時々こうやって現れる。
(いいえを選んだらどうなるんだろう……)
いつもの彼なら二つ返事で「はい」の方を選ぶが、今回は何故だか好奇心が勝った。
はい
▶いいえ
「…………ハッ!」
「!?」
マルティナの蹴りが勇者を襲った。
自分の顔の横スレスレで止まった蹴りに戦く勇者。
「いきなり何するのマルティナ!?」
「ごめんなさい。急に身体を動かしたくなったわ」
「はぁ!?」
そんな急に身体を動かしたくなって、回し蹴りなんてあるか――!
「……それじゃあ、もう一度聞くわね?」
――脅しだ。返答によっては今度こそ蹴りをお見舞いするぞという脅しである。
にっこりと笑顔で(だがしかし目は笑っていない)マルティナは再び勇者に一文字一句同じセリフで問う。
「海底王国に行けば、海底に沈んだオーブの手がかりが得られるかもしれないわ。ロミアの頼みを聞いてあげましょう?」
…………………。
▶はい
いいえ
はい
▶いいえ
▶はい
いいえ
「…………もちろんだとも」
選択肢が出てたのに、勇者に選択肢はなかった。
そして、文字通り選択を選ぶ時は慎重になろうと勇者は心に誓った。
「勇者が二つ返事じゃないなんて珍しいね」
「つい好奇心による出来心で……」
彼女の言葉にトホホと答える勇者はあることに気づく。
自分と同じようにヨッチの姿を見える彼女なら、選択肢のコマンドも見えるのではないか。
「セリフの上にコマンドが出てきて選択肢を選べるんだけど、君は見たことある?」
「コマンド??」
――どうやらそれは、僕にしか見えないらしい。
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