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2023/03/03(Fri)
ブルロ小ネタ

今日はひな祭りということで、シリーズ設定でのそんな子供時代の小話です🎎
シリーズ内で書ければベストなんですが、短編ぐらいまで話を広げるのがなかなか難しいものは小ネタ行き


【めぐるのひなまつり】


三月三日はひな祭り。男の子である廻には、今まで縁がない行事だったが……。

「今度家でひな祭りするんだけど、廻もあそびに来ない?」
「ひな祭りって女の子のお祭りじゃない?おれ行ってもいいの?」
「もちろん!」

最近近所に引っ越してきた、可愛い女の子に誘われて、廻は初めてひな祭りというものを体験する。

「二人ならんでいるのが、お雛さまとお内裏さま」
「ふ〜ん」

彼女の家のリビングには、小さな雛人形が飾られていた。日本人形に、昔の人って顔だ〜という感想ぐらいしか廻の中から生まれない。

雛人形はなんぞやと、彼女の父が娘と廻にこんこんと説明したが、廻はさっぱり頭の中に入ってこなかったし、興味も湧いてこなかった。

(ひな祭りってあんまり楽しくないなーやっぱり女の子のお祭りだ)

そう思っていた廻だったが、

「わぁーっおいしそう!」

ひな祭りに食べるちらし寿司や、ケーキや色鮮やかなお菓子には興味津々だ。
廻はおいしい料理を好きな女の子と一緒に食べて、大満足な一日を過ごした。

◆◆

ひな祭りも終わり、雛人形を片付ける彼女の母に、父は真面目な顔をして言う。

「お母さん。雛人形をしまい忘れると婚期遅れるって言うじゃない?もうちょっと出しておいたら?」
「迷信になに言ってるの?」

母は父に呆れて冷ややかな目を向けた。元々可愛い娘を溺愛していたが、廻少年の登場に拍車がかかっている。

Category: 小ネタ
小ネタ ブルロ


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