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2022/03/30(Wed)
マイワンワールド:番外編

君が笑えば僕らも嬉しい

【ヒロアカ/出久/じつは計画的】


「あ、あのさ……!」

彼女をどうデートに誘えば良いのか分からなかった、僕の口実は。
遊園地で行うヒーローのイベントを、一緒に見に行かない?というものだった。

「出久くんらしいね」

と、君は笑う。僕の趣味に嫌な顔せず、二つ返事をしてくれたこともすごく嬉しいけど。
本当は……恋人になった君と、ちゃんと恋人っぽいデートをしたかったんだ。

「あ、イベントは向こうみたい!」

行こう――こんな風に手を引くフリして、自然と手を繋いで。

「クレープ、おいしそうだね。僕らも食べようか」

休憩がてら、二人でクレープを食べる。
クレープを両手で持ってる姿が女の子らしくて、可愛いなって見惚れていたら……

「あっ、こっちの味見してみる?」

もしかしたら、食べたそうに見えてしまったのかも知れない。ちょっと恥ずかしいけど、差し出されたクレープに結果オーライだ。

「じゃあ……、僕のもどうぞ」

味見しあって、どっちもおいしいね、と笑い合った。

何気ない、こんな一時がとても楽しくて。

口元のクリームを指で拭う仕草が色っぽいなと、僕は再び彼女に見惚れる。
恋人っぽいというか、すごくありきたりなベタなデートかもしれない。

 ベタついでに――

「一番上に着いたら……キスしても……いいかな?」

観覧車と夜景に頼る僕は、ずるいだろうか。

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