陰陽師

藤原 瑠璃(ふじわら・の・るり)

「え?師匠が記憶喪失?へ〜……なんか見ないうちにそんなことになってたみたいで……ふうん……へえ……、……。まあ、行きますよね。面白いことになってるみたいですし。心配じゃないのかって……そりゃ心配してませんよ。だって、この藤原瑠璃のお師匠様ですからね?」
「二十八宿、心の宿。青龍の心臓、心宿なかごぼしが示すは、我らの故郷。我らの心臓。それを用いて、術式を行使します」

お相手:白無常

御魂は安倍晴明よりも一回り小さな青龍で、武器は天球儀(詠唱)。
平安京の有権者藤原氏の末席に名を刻む一介の元女政治家であり、平安のこの世で陰陽師界に幅を利かせている藤原家の女陰陽師。ストーリー開始時には記憶を失くしていたが、記憶を失くす前の安倍晴明に師事しており、晴明からは「免許皆伝」ということで師から離れて流浪の陰陽師活動をしていた。式神――ではなく仲の良い妖から噂を聞き及び、記憶を失った師の元へ馳せ参じる。
万能の陰陽師である安倍晴明を師に持つ唯一の弟子なため、基本的には陰陽道に納められた全ての術を習得している。……が、二十八宿的な占星陰陽術や、陰陽五行説のうち“水”を司る系統の術式が得意ではある。得手不得手は無論人間なのであるのだが、占星陰陽術、水の術式以外も勿論扱える。
「魔を流す力」「心宿なかごぼしの主」と呼称される。水の術を得手とすることから魔を水流で流す、二十八宿のうち心宿を守護に持つことから心宿なかごぼしの主、と呼ばれているらしい。

陰陽師の名家である藤原家の中において、異端児。異端な存在は人間という種族全般的に恐怖を抱かれるもので、瑠璃が幼いことから恐怖は侮蔑と憎悪にすり変わり、ついには藤原の檻に閉じ込められてしまった。世界に絶望し始め、命の灯火が消え始めた時に白無常に迎えに来られ、白無常が瑠璃の瞳に宿った心宿を目にして魂をすくい上げ、藤原の檻から逃がしてしまった。逃げ出したあとは安倍晴明の元に逃げて陰陽師としての技術を学ぶことに。また、晴明の元に辿り着く道中で茨木童子と出会い、力を貸してもらうことになる。瑠璃の筆頭式神は茨木童子。一生、茨木童子。喧嘩を多発させつつも相性は良い。性格的にも、能力的にも。

余談
「なむあみだ仏っ!」の夢主である璃堂藍の本家を含む「七宝」の家系の創始者の一人で、瑠璃を司る。藍の遠いご先祖さま。璃堂の力が強いのは瑠璃が陰陽師であり、妖と交わったからとされている。妖の力がいつからか寺を納めるようになってからは神仏の力へと移り変わっていき、今日に至るまでに徐々に神力となった模様。