一巻
1アクアマリン 水宝玉
旧名アクアマリーナ。海水を意味する言葉から。海の底に住むニンフ、ネレイドが落とした宝物が浜辺に打ち上げられて宝石となった。主に淡い水縹色を映すが、海水に浸すと金の砂になって溶けてしまう。
2サファイア 聖藍石
すべての宝石の中で一番初めに生まれた。ある皇帝が意中の人と結ばれるために作らせたもの。サファイアの持ち主は誠実さを持ち、一途な思いを抱くよう魔法がかけられている。今日出回っているサファイアは、純粋なサファイアの欠片から生まれている。
3アパタイト 欺石
旧名アパテ。加工する時に硬化して、アパタイトよりも削りにくい鉱石、ペリドットやアクアマリンに擬態する。だが本当に違う鉱石に変わるわけではなく、奥まで強く削りすぎるとアパタイトに戻って砕けてしまう。奥まで削ってほしくないから、削られるくらいならばと砕けてしまっているように見えると言われている。
4紅告石 ルビー
旧名ルベール。すべてのルビーは火の神テネイアーグの加護を受けており、戦いにおいてまれに持ち主の危険を知らせることがある。太陽に晒して色が褪せてしまったときが警告の証で、褪せたルビーは二度と元の色には戻らない。
5スピネル 変石
旧名スピンタリス。他の宝石と一緒に保管していると、他の宝石に化けて色や性質が変わってしまう。微細な魔力の波動を調べればスピネルを見分けられるが、かなり難しい。しばらく離して保管すればまたもとのスピネルに戻る。
6アンバー 琥珀
A.N.1800年ごろ、太陽の元素の霊として現界したパエトンは自分が元素の霊であるということを信じてもらえなかったため、光の神フシューリアの聖具である戦車ハルマールを乗りこなして見せようとした。だがハルマールは墜落、暴走し、地上は火の海になった。この時生きていた多くの使族は死に、文明は衰退した。光の元素たちは涙を流し、それが琥珀と変わった。
7無従石
光の神フシューリアの加護を受け、闇の元素の誕生地である谷に生まれた宝石。当時はその谷に魔物の肉を投げ、それを鳥が巣に持ち帰り、その巣から宝石を外して入手していた。とても硬く、しばらくは誰も加工することができなかったが、A.N.1900年ごろ悪魔を通じてソロモンがダイヤモンドを加工する魔法と技術を作り出した。
8オーソクレース 正長石
どう削っても必ず真っすぐ、地上に垂直に裂けてしまう石。ただし迷宮で魔法を使いながら削ると任意の形に加工することができる。迷宮のみオーソクレースの性質が変わるのか、それとも迷宮に“地上”や“平行”という概念がないのか、まだ分かっていない。
9クオーツ 水晶
A.N.1400年ごろに栄えていたアトランティス大陸において、水晶は国を動かす魔道具すべてのエネルギー源として活用されていた。水晶は地上に生きる使族たちから漏れ出た魔力を吸い込み、使用可能な魔力に変換する役割を担っていたが、魔力以外の邪な想念が溜まりすぎて壊れ、衝撃でアトランティスは海に沈んだ。現在アトランティスがあった海は魔岩海域になっている。
10稀石アンモライト
A.N.1800年ごろにハルマールの暴走によって世界が火の海になったあと、神によって急速に地上が冷やされ、多くの種類の魔物が絶滅した。そのうち海に生息していたアンモナイトという魔物の化石が宝石となった姿がアンモライト。アンモナイトが美しい虹色を示す宝石になったことは奇跡と言われ、神の贖罪ではないかと言われている。また、夢遠色と評されるものの一つ。
11アヴェンチュリン 偶砂石
旧名アヴェンチュラ。あるガラス職人がガラスの中に銅を誤って入れてしまい、その冷えたガラスから生まれた宝石。だがまた同じことをしてもアベンチュリンは現れなかった。その後何度かアベンチュリンは発見されたが発現原因はすべて異なり、ただ一つ『偶然そうなった』という結果のみで生まれる宝石だと分かった。