新町長の1日(バッシュ)
頭が痛い。
兎に角やることが山積み過ぎて、何処から手を出せばいいのか検討すらつかない。
「……いや、泣き言を言っている場合ではないな」
眉間を指で揉み、肩を回して書類を手に取った。
まずは教会の腐敗を取り除き、新たな風を吹き入れるところからだ。ここは人間たちだけの街ではない。この街は多種族で成る愛しき街だ。皆が手を取り合い、苦しき今を走り抜けて、輝かしい未来へと繋げる。それこそが、自分のやるべきことなのだ。
ばちんっ、と両頬を叩いて体制図へと新たな文字を書き足していく。議会の設置や、対等な他国との同盟を持ち掛けるのは町長の仕事だ。
「我輩がやってやろう。我輩の愛しき街を、復興させるために」
自分には支えてくれる街の人がいる。傍で微笑んでくれる義妹がいる。共に戦ってくれる仲間がいる。だから、なにも臆することなどないのだ。
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