水面に沈む(キク)
夢を、見るのです。冷たくて、寒くて、呼吸が出来ないそんな夢を。
例えるならばそう、冷たい泉に突き落とされたような、苦しい夢。
揺れる水面を、顔のない私が見下ろして私を嗤う。顔がないのに分かるのは、それがきっと自分だから。
早く楽になれと、そう囁くような夢。
水の中へとその手が伸びてきて目を覚ます。夢だと解っていても怖い夢だった。
隣で眠る優しい体温が愛しくて、思わず涙が溢れる。起こさないように、気付かれないように涙を拭い彼の髪へと口付けた。
次第に恐怖も消え去っていて。嗚呼、貴方の傍はこんなにも居心地が良い。
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