さよなら、世界(イヴァン)
神へと堕ちたイヴァンの話
* * *
ああ、もういないんだ。何もわからないけれど、もういないんだ。
アーサー君は死んでしまった。キク君と一緒に。
ルートヴィッヒ君は帰ってこなかった。たぶん、死んじゃったんだ。
――ギルベルト君は?
そうだ、そうだ、目の前で。目の前で。目の前で。
殺されてしまった。
もういない。いない。いないいないいない。
無感情に、無感動に過ぎ去っていた彼の『死』が激情のように押し寄せる。
瞬間、瞳から冷たいものが落ちた。
それを涙だと自覚する前に、僕の心が、魂が、真っ黒い何かに押し潰されて消えていくことだけは、分かった気がしたんだ。
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