激痛と激情
快楽を押し付けるだけ押し付けて、何を思ったのか彼は俺から手を離す。
いっそ出したいのにそれすら許さず俺の手を縛って動けないようにする。何がしたいんだと荒くなった吐息と共に訊ねても笑うだけ。そして立ち上がりーーごゆっくりと手を振って扉の向こうに消えてった。
一瞬何が起こったのか理解できなかった。
ただ、脳裏で激しく暴れ狂う快楽が腹を嬲る。痛くて痛くて、発狂しそうなくらいに気持ちがイイのに、それを吐き出す術を俺は持っていない。
「ちょ、ねえ、フランス?いるんだろ?」
この快楽から逃げたくて、彼の名を呼んだ。
しかし声はない。天を向いて涙と涎を垂らし続ける自分が暴力的に脳をかき混ぜる。
痛い、痛い、痛い痛い!
痛覚なのに、痛覚の筈なのにそれは次第に悦楽へと堕ちていく。
早く出して。お願いだから。
自由になる足を空に蹴り出しても、抜け出すことなど出来ないと知りながら。
ALICE+