I wanna be with you.
「……なにこれ」
アメリカの部屋があまりにも汚いからと勝手な善意で片付けを始めてから数十分。
To France,という書き出しで綴られたレターセットが、仕事の書類の隙間から顔を覗かせていて。悪いと思いつつ好奇心でルーズリーフをずらして本文を覗き込む。
「With you, forever won’t be too long.」
なにこれ。今度は内心で呟く。
うわあ恥ずかしい、君ってそんなキャラだっけ?なんて脳内で情報が一気に流れて、思わず苦笑い。
こんなところに隠してあるのなら、渡す気はないのだから。
「アメリカ、君はフランスさんが英語読めないって勘違いしてるだろ……」
残念なことに、彼は君と違って読めるし話せるよ。そう笑いながらレターセットを元の場所に戻す。素直に本人に言えばいいのに。
そして悪いことをしてしまったと少し自己嫌悪。詮索はもうしないでおこう。
だから僕は知らなかった。もう一枚、To Canada,「Glad that I have you in my life.」と書かれた、僕宛の手紙があったことを。これからも多分、ずっと知らないで彼のデスクの引き出しに隠されていくことを。
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