やさしいくせに。
耳元で囁かれる単語は平時だったら絶対に俺が怒る言葉の群れだ。痛いのが好きだろ、なんて誰が頷くか。
ただ、ただ、そう。痛みで感じてるのも事実で。自身をきつく握り締められて目の裏に星が飛ぶ。ひくっと激しく喉が引き攣る。がくがくと膝が震える。涙と涎が止まらない。
そんなときだった。涙で歪んだ視界の先で、アイリスの瞳がしまったと揺れる。
なんだろうかと呼吸を続けると、申し訳なさそうな痛すぎなかった?という問い掛け。
……そういうとこで紳士的なのはずるい。もっと好きになっちゃうじゃないか。
なんて言えるはずもなく。俺はただ首を振った。
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