ダブルクロスしようぜ!

【ロングチャット】

イギリス→アーサー・カークランド(ひかるさん)
日本→キク・ホンダ(おぼろ)
アメリカ→アルフレッド・F・ジョーンズ(おぼろ)
プロイセン→ギルベルト・バイルシュミット(ひかるさん)

*

【喫茶『プライベートアイ』】

【洗練された高級感漂う調度品がセンス良く並べられたそこは知る人ぞ知る名店だ。それは店主のいれた紅茶や珈琲の香りや、店員のお手製のケーキの味は勿論のこと。……ここには特別な客がやってくるのだ
客足が落ち着いた昼下がり。からんからんと重厚感のあるドアベルが店内に鳴り響く。その音に店長は目を細め、店員らしき双子は見慣れた顔に余所行きの笑みから年相応の表情へと変化させる】

「失礼、お邪魔します(人当たりの良さそうな笑みを浮かべてひらりと手を振る)」
「……いつもので?(返事を待つことなくティーカップを用意して)」
「ええ、お願いします。マスターの紅茶は私の好みですから。……ギルベルト君、そっちの席に行きましょう(笑みを携えたまま振り返り)」
「お、おう(そわそわと落ち着きない様子で席に座り)…えっと、俺もいつもの」
「はーい!アーサー、いつものひとつ!!(大型犬のように元気よく走り回り)」
「(茶葉の入った缶を取り出し)ホンダは仕事帰りか?バイルシュミットは……学校か(ギルベルトの制服姿を見つめながら)」
「仕事帰りと言いますか、……そうですね。仕事です(言葉を濁して微笑み)……ギルベルト君とはそこで落ち合ったのですよ」
「学校っつても先生とちょっと話してきただけだけどな。……単位とか色々相談に乗ってもらってたんだ(自身の手の甲を撫でながら)」
「あっ、そうだ!ギルベルトっ、SAKU……キクの新曲聞いたかい!?俺、発売日に買ったんだぞ!!(仕事そっちのけでギルベルトの隣に椅子を引きずり)」
「キクの?あ、聴いた聴いた。キクに出来上がったの一番に聴かせてもらったぜ!(前のめりに机に乗り出しながら)」
「いいなあ!一緒に住んでるとそういう特権があって羨ましいよ!ほら、あのサビに入る前の切ないシャウトがカッコよすぎて、俺リピートしまくってるんだよ!!(きらきらとした眼差しでギルベルトと話に花を咲かせ)」
「んー…俺は最後のピアノが入ってくるところの1節が好きだな。なんかこう、かっこいいのにせつない!つーか(興奮気味に)」
「あああーーめっちゃわかる!それで……(年長組のふたりがいることをすっかり忘れた様子で興奮気味に乗り出し)」

「はあ、(小さなため息をついて)仕事中というのを分かっているのかあいつは……」
「ふふ、褒めてもらうのは有難いですが……些か恥ずかしいですねえ(口元に指をあててくすくすと笑みを零し)」
「…マシュー、そこのケーキを出してくれないか。あれは最早使い物にならない(アルフレッドを指差し)」
「あ、は、はいっ!(ひょっこりと厨房から顔を覗かせて手慣れた様子で運び)……アル、お仕事中!」
「ん、俺いなくても今暇だから問題ないんだぞ!(びっとサムズアップ)」
「マスター、随分と気楽な従業員を雇っていますねえ(立てた襟の奥でくつくつと面白そうに笑い)」
「暇?暇の定義を知っているかアルフレッド。しなければならない仕事のない時。手すきの時。今お前は自ら仕事を放棄している。それは暇だからではなく(くどくどと語る)」
「あーあーあーあーあー!!お説教なんて聞きたくないよ!そんなの学校だけで充分さ!!(わざとらしく耳を塞ぎ)」

「……毎回アルフレッドとアーサーはこんなことしてるよな(苦笑いを浮かべて)」
「おや、ギルベルト君も私とこういうことしたいですか?(ふたりを交互に指差し)」
「……(腕を組み色々想像して見るが首を大きく横に振り)いいっ!いつもの感じでいいっ!!」
「おや、つれない。ですが、そうですね……ジョーンズさんのような弟子は正直扱いづらいので、ギルベルト君はこのままでいてください(くすりと笑い)」
「おう!……ん、待てよ。つまり俺はキクにとっては扱いやすい単純な弟子だと思ってるのか?(ジト目をキクに向けて)」
「そう聞こえましたか?(こてりと小首を傾げ)」
「……少し」
「ふふふ、ご想像にお任せしますよ」
「(お盆を両手に持ちカウンターから出て)待たせたな。バイルシュミットはこっち(二人の前に飲み物とケーキを置いて)」
「ありがとうございます、美味しそう(笑顔の仮面の裏で本物の温かな笑みを浮かべ)」
「んー、紅茶とかあんまり詳しくないけどアーサーのいれるのはすげえいい匂いするよな!(ティーカップを両手で持ちながらほっとした笑みを浮かべ)」
「お褒めに預かり身に余る光栄だ(目を細めて小さく微笑みながら大袈裟に会釈)」
「俺っ!俺今日の茶葉運んだんだぞ!(褒めてほしそうなオーラをばしばしと溢れさせながら挙手)」
「……ああ、今日のは奇跡的にも良い茶葉だったぞ。アルフレッド」
「へへへっ(嫌味が通じずに嬉しそうににやにやしながら椅子をゆらゆらと揺らす)」

からんからんっ

「失礼。こちらはプライベートアイで間違いないですか?」
「いらっしゃいませ。ええ、看板の通りここは喫茶『プライベートアイ』ですが(店に入ってきた男に整った笑みを浮かべ)」
「(カウンター席に腰を下ろし)…成る程。『約束されし勝利エクスカリバー』…それにそっちは『君だけの英雄アンチヒーロー』か(アルフレッドに目を向けて)」
「!?アーサーだけじゃなくて俺のこと、知ってるの?(きょとんとした様子)」
「失礼。私はUGN日本支部のエージェントです。貴方のご活躍はこちらにも聞こえていますよ(名刺をアルフレッドに差し出しながら)」
「あ、うん……アリガトウゴザイマス?(名刺を受け取りながら首を傾げ)」

「……我々はお暇した方が良さそうですかね(ちらりとギルベルトへ目配せし)」
「……オーヴァード関係の仕事?(アーサー達を横目にキクにこそこそと小声で話しかける)」
「恐らくは。……素性が知れてるかは分かりませんが、長居はしない方がいいでしょう。私は特に(茶目っ気を出すように下手なウインクをギルベルトに飛ばし)」

「ミスター。貴方のような方がのんびりとコーヒーブレイクをここでしに来たわけではないでしょう?用件は何でしょう」
「人探しですよ。貴方のバックには心強い情報屋がついてるそうで(懐から写真を取り出し)」

「……。心強いだって(キクの耳元でひそひそと)」
「……私じゃない可能性がありますので(微笑みながら関わらないようにと紅茶をゆっくり飲む)」

「……(写真を受け取りじっと見つめ)」
「多少情報は外部に漏れても構いません。ああ、勿論一般人には内緒でお願いします」

「……(写真が気になってそわそわしている)」
「ギルベルト君、管轄外の可能性があるので大人しく(しーっと唇に指を当て)」

「ねえアーサー、知ってる人だった?(椅子から立ち上がると写真を覗き込む)」
「……いや、知らない男だ。ミスター、この男が何をしたのです?」
「ええ、実は最近ニュースを騒がせている通り魔事件の犯人が彼なのです。…厄介なことに彼はオーヴァードの力に目覚め、そして飲み込まれた人間でね」

「…っ(自身の腕を強く掴み)」
「……まだ、君は呑まれていないでしょう。落ち着きなさい(ギルベルトの肩に手を置き)」
「(ゆっくりとキクの方を見つめ)あ、ああ。……ありがと、キク(ぎこちない笑みを作り)」
「……下手な笑顔ですね。もっと上手に笑って御覧なさい、私のように(ふわりと微笑み、すぐに情報屋の顔に戻る)」

「騒ぎが大きくなる前にこの男の捕獲しろと?」
「そういうことです。我々が彼に辿りついたのは極秘で入手した監視カメラの映像ですが、如何せんこれでは素性や身元さえも分からないのでお手上げ状態なのですよ」
「確かに、この不鮮明な写真では普通なら身元など分からないでしょうね。……仕事を断ることはしません。『心強い』情報屋に協力してもらいましょう」
「助かります。流石カークランド支部長と言ったこところですね。アルフレッドさんも頼みましたよ」
「うんっ、俺に任せてくれよ!ばっちり事件解決させるんだぞ!(ウインクをしながらサムズアップ)」
「(がたりと椅子から腰を上げ)それでは失礼致します。……次はこちらのケーキに舌鼓を打つ時間を見つけて来ますよ(玄関の扉を開けて振り返り頭を下げ)」
「じゃーねー!(ぶんぶんと大きく手を振り見送る)」

「(エージェントを見送った後にキクの方へ振り向き)……さて、心強い情報屋さん。仕事を依頼しても?」
「(くるりと紅茶をスプーンで掻き混ぜ)……緊急発注の依頼として、料金一割増しになります(にこりと爽やかな笑みを浮かべ)」
「勿論報酬は弾もう(エージェントから渡された写真をキクの前に差し出し)○×高校2年、おそらく球技系の部に所属。彼の身元、住所、そして家庭環境を洗いざらい調べてくれ」
「おや、仕事が早い。……ふむ、そこまで分かっているのならば(鞄から変哲のないノートパソコンを取り出し)」
「え、○×高校って……アーサーやっぱりこの男知ってるのか?」
「写真から見れば性格や嗜好くらいならプロファイリング出来る(とん、と指でこめかみをノックし)…家族にも力を覚醒したものは居るかの確認も」
「(カタカタと無表情でキーを叩き)……ハッ、やはりこの情報源の主はざるですねえ。前に盗まれたのにまだ凝りませんか(常の笑顔とは違う仄暗い笑みを貼り付け)」

「……(仕事をこなす2人をぽかんと見つめ)」
「……ギルベルト、キクの仕事中ってこんななのかい?(ギルベルトの服を引っ張り)」
「あ、ああ。たまにこんな笑い方してる。俺は勝手にこれをビジネススマイルって呼んでるぞ!(どやあ)」
「oh……俺の知ってるキクじゃないんだぞ……(ちょっとがっかりした表情)」
「俺としてはアーサーがあんな写りの悪い写真でそこまで分かったのかが怖いんだけど」
「ああ、アーサーって気持ち悪いくらいきちんと見るから。あの微妙に映ってる校章とか、多分その辺も見てたんじゃないかい?(慣れた様子)」
「うええええあんな豆粒みたいのがかああ!?分かるかよあんなの化物かよっ」

「……こんなものですね。終了です、家族構成は父母と姉がふたり。うち、姉ひとりが覚醒しています。ジャーム化はまだなし、住所は此処から三つ先の駅の傍ですね。……必要でしたら情報を追加しますが?(顔を上げ)」
「ふむ。覚醒のきっかけも気になる所だ。それが引き金で力を暴走させているのなら抑えるための情報はもっと欲しいところだ(キクのすぐ背後につき背もたれに腕を乗せ前のめりになる)」
「覚醒の切欠ですか、分かりました。(背後へ近付かれても気にする素振りはなくカタカタとキーを叩き)……正確なものではないですが、大きな可能性としては力の渇望ですね。ふむ、姉の力を見たのでしょう」
「家族、か。高校生という複雑な年代だ。思う所があるのだろうな(パソコンの画面を詳しく見つめようとキクの頬に触れるか触れないかの距離まで顔を近付け)」
「ええ、思春期独特の感情の歪みでしょう。近しいものの強い力に憧れを抱き……!?(あまりに近い距離に驚いてアーサーの顔がない方に飛び退くとそのまま椅子から転げ落ちる)」
「わわっ、キク!?(キクの元に駆け寄り)」
「った、あ……腰……腰が……!!(落ちた形のままで蹲り)」
「アーサー!近すぎだよ!キクがびっくりしてるじゃないか!」
「……(ぱちぱちと瞬きを繰り返し)座りが浅かったのか?ホンダ(キクの腕を引いて立ち上がらせ)」
「う……遺憾の意……(然して抵抗もなく引き上げられ)」
「そうじゃねえ!そうじゃねえからなアーサー!!この人で無し!!」
「人で無しとは随分と失礼だな。どうした?画面を直視しすぎるあまりに目眩でも起こしたのか?(腕を自分の方へ引き寄せ顔を覗き込む)」
「如何したらそういう結果が出るんですか……距離が近いんですよ……心臓に悪い……(視線から逃れるように目を逸らし)」
「(理解出来ないと言った表情で首を傾げ)何を今更。これで距離が近いと言うのならベッドの上でh」
「(耳を塞ぎながら)あーあー俺は何も聞いてねー(棒読み)」
「(同じように耳を塞ぎ)そういう話は俺たちいないところでやってくれよ!」
「今その情報必要ですか?不能にしますよ?(常の笑顔を忘れたようにジト目)」
「すまない。情報屋としてはまずいものだったか」
「ヒトとして、まずい、情報、です(区切ってひとつひとつ丁寧に発音しながら)」

「……(耳を塞いだまま)なあ、アーサーって実は頭悪い奴?(アルフレッドの方を振り返り)」
「……(呆れたように笑いながら手を外し)人間として、明らかにそういう部分はぽんこつだね」
「仕事は出来るけどそれ以外ダメなのか……あんな表情豊かなキク、滅多に見ないぞ」
「まあ、俺もあんな風にぽんこつ全開になるアーサーなんて滅多に見ないから。お互い様だよ(肩を竦め)」

「成る程。次からは人前では口に出さないでおく(理解がイマイチ追いついていない様子)」
「……はあ。男を抱きたいと言った時点で変な人だとは思いましたけれど、まさかここまでとは(溜息を吐くと再度椅子に座り直してパソコンを操作する)」
「仕方ないだろう。ホンダを見ていると手を出したくなる衝動はどうもオーヴァードの力を抑えることよりも難解のようだからな(困ったようにため息をついて)」
「……普通、逆じゃありません?(パソコンから視線を逸らさず)」
「普通?それはどういった基準だ?俺にとっての基準がそれなんだが(額同士がぶつかる距離まで顔を近付け不思議そうに見つめる)」
「……っ、近いですって!そんなに顔を近付けなくても会話は出来ます。それに、仕事の途中でしょう(頬にうっすらと朱色を滲ませ)」
「…………(じーっと瞬きせずにキクを見つめたまま)」
「な、なんですか……(居心地が悪そうに)」
「……ん、(唇にリップ音を立ててキスを落とし、満足した笑みを口元に浮かべ)ふむ、引き続き仕事を続けてくれ」
「〜〜〜〜!?!?!?(目を見開いてぱくぱくと口を開閉し)」
「(とんとんと爪先でパソコンの画面を小突いて)つづき」
「ッ、い、われなくてもやりますよ!少し待ちなさい!!(明らかに動揺した様子でキーを連打し)」
「ホンダ、呂律が怪しいぞ(画面から目を離してキクを見つめ)」
「怪しくないです、至って冷静です、ええ、冷静ですから少し黙って(呪文のように呟いてキーを叩くとターゲットらしき男のデータベースへハッキングする)」
「……(言われた通り大人しく黙っている)」

「……(2人を見つめながら)でもま、そんな2人は嫌いじゃねーけどな」
「うん、俺もそう思うんだぞ。なんていうかさ、機械みたいだったアーサーがこうなるのってキクの前くらいだし」
「あー、ならキクもそうかも。……キク、ずっと笑ってるけど疲れないかなーって思ってたからさ、あんな顔出来るんだっての分かって嬉しいんだよな(アイスティーについていたストローを口に含みながら)」
「はは!お互いに保護者の心配してばっかりだね!ふたりともあんなだけど絶対相性いいし、そのまま人間らしくなってくれたら万々歳さ!(椅子の背凭れに腕を掛け)」
「なーんか、俺達の方が保護者みてえだよな。ハッ、もしかして俺達が実は保護者だった?(何かに気付いたようなわざとらしい演技で)」
「はっ、実は俺たちが保護者……!その可能性に気付いてしまうなんてギルベルト、君も此方の人間か!(にやにやと笑いながら珍妙なポーズを取り)」
「と言うことはま、まさかアルフレッド……お前も、だと?(大袈裟に後退しジョジョ立ち)」
「ふははは!俺こそが保護者界の星!アルフレッド・F・ジョーンズさ!!(どやああという効果音付き)」
「なん……だと……くっ、鎮まれ俺の右手!ここで正体をばらしてしまっては奴の思惑のままだっ(右腕を掴んで苦しげな演技)」
「残念だったねギルベルト!君は包囲されている!おとなしくその力を開放して俺たちの仲間になるんだぞ!!(カーディガンをばさりと靡かせて悪役のような演技)」
「俺……達……はう!?つまり、まっマシュー!お前もだったのかあああ!!(厨房の方へ振り返り)」
「え、ぼ、僕!?(厨房からこっそり見ていたのかびくりと震える)」
「あーっはっはっは!そうさ!マシューは俺の右腕!最強の戦士なんだぞー!」
「糞が!!双星の瞬きを持つ者がここで揃うなど…なんということだ!俺の手で2人を止められる、のか?(ぷるぷると震えるような手の平を見つめ)」
「待って僕は関係n」
「残念だったねギルベルト!君の冒険は此処で終わりさ!喰らえアルフレッドチョーップ!(ぽこんと可愛らしいチョップをギルベルトに見舞う)」
「ぐうおう!?(わざとらしく蹌踉めき)な、なんて力だ!流石アルフレッド……その横幅に有り余る肉から繰り出されるメガトンパンチ……恐るべし!!」
「む!横幅は筋肉なんだぞ!断じて!肉じゃn」
「でも昨日の晩御飯、お肉おかわりしてたよね……」
「マシュううううう!!!!」
「マシューを見習えよアルフレッド……」
「マシューに見習うって何をだい!あれかい!可愛い仕草かい!?俺には出来ない!!(崩れ落ち)」
「お前ら双子なのにほら、マシューなんてそこまで太ってねえじゃん。もっと自制しろっつー話」
「(立ち上がるとぶんぶんと首を振り)だってお腹減るじゃないか!マシューなんて全然お腹空かないからってあんまりご飯食べないんだぞ!!燃費の違いだよ!!」
「俺だって結構食うけどそこまでだと思うぜ?お前は腹八分……いや六分ぐらいにしとけよ…(じっとアルフレッドのお腹を見つめ)」
「!!(がーんと大袈裟に後退り)……す、ステーキを今の6割しか食べれない世の中なんて……」
「いや6割って……まずステーキ肉どのくらいの大きさだよ」
「ん?いつもは1ポンド(=約450g)かな!」
「6分で充分だろアホか(真顔)」
「ええっ!?これ以上減らしたらなくなっちゃうじゃないか!!」
「お前馬鹿だろ!いや馬鹿だな!あんなん食ったらそりゃメタボになるわ!!どんだけ自分に甘いんだよ!!」
「1ポンドでも少ないかなって思うのに!逆に皆食べなさすぎなんだぞ!!(力説)」
「……なあマシュー。アルフレッドってずっとこんな量を食ってんの?」
「(相変わらず厨房からひょっこりと顔を覗かせてこくこく頷き)……ギルベルトさんからも、言ってあげてください。アルってば、この前の身体測定で体重怒られたのに懲りてなくて」
「!!!あーーーーそれは言っちゃいけないお約束うううううう!!!!!」
「(アルフレッドの肩をぽんと叩いて)よ、若くしてメタボヒーロー(生暖かい眼差しを向け)」
「メタボじゃ!メタボじゃないんだぞ!!まだ!!ギリギリ!!!(必死に抵抗)」
「……(徐にどこからともなく体重計を取り出す)」
「!!(回れ右でダッシュ)」
「待てよ(アルフレッドの肩を掴み)……現実に目を背けるな、前を見ろ。そして……自分の重たs愚かさを知るがいい!」
「ぐっ!俺にはまだやるべきことがあるんだ!こんな現実、夢と同じだ!!(肩を掴まれつつ非常に鬱陶しいポーズを決め)」
「ほーら観念しろっと(アルフレッドを体重計に乗せて)……うわ(目盛りを見てドン引き)」
「(厨房から出てきて一緒に目盛りを覗き)……アル、また太ったでしょ」
「う、う、う、うそだああああ!!!(崩れ落ち)」
「体重計が壊れてるんじゃねえかと疑うレベル(?)」
「ふ、服着てるから!ほら、俺今日修行のために重い服着てるから!(苦しい言い訳)」
「嘘を嘘で重ねる。……悲しい奴だな、お前(同情や哀れみを含んだ眼差し)」

*

「……(カタカタというキーの音と喧しい子供たちの声だけが響き)……大まかなデータは以上です。このチップに情報を入れましたので、あとはコピーするなり端末で確認するなりしてください(パソコンからチップを取り出してアーサーへ渡す)」
「……(素直にチップを受け取り)……もう喋ってもいいか?」
「……律儀に守ってたんですか貴方。構いませんよ、喋って(どっと疲れた様子で肩の力を抜き)」
「ホンダが喋るなと言ったのになぜ呆れられるのか理解に苦しむな(チップを胸ポケットに収めながら)」
「いえ、なんで頭がいいのにそういうところは馬鹿なのかを考えておりました(八つ橋に包む事すらせず)」
「頭がいいのか馬鹿なのかそれはどっちなんだ?褒めてるのか?(真顔)」
「……褒めておりますよ(貼り付けたような笑みを浮かべ)」
「そうか。……それで、ホンダ。今夜は?(意図を含んだ手つきでキクの手の甲に指を這わせ)」
「(貼り付けた笑みはそのままに目を細め)……この後は予定も入っておりません」
「なら、今日は泊まれ。マシューにギルベルトとお前の分も食事を作らせておく」
「おや、家に帰してもらえないとは。……着替え、貸してくださいね(貼り付けた笑みが妖艶なものに変わり)」
「サイズが多少お前には合わないがそれでも良いなら(くしゃりとキクの頭を撫で)」
「おや、遠回しに私が小さいと仰る。……ですが、まあ否定はできませんか(口元にうっすら弧を描き)」
「……(頭に手を乗せたままメガネ越しにキクを見つめ)」
「おや、カークランドさん。如何なされましたか?(表情を崩すことなく)」
「……成る程。こういう時に『その表情を快楽で歪めてやりたい』と思うのだな(愉しそうに目を細め)」
「そう簡単に、私が鳴くとお思いで?(面白いものを見たようにくすくすと笑い)」
「ホンダはなかなか強情なのは既に承知の上さ。……それでも鳴かせてみようなどとは不思議な感情なことだ」
「……変わった人。こんなオジサンを掘る暇があれば、若い女性に抜いてもらえばいいのに(そう言いながらも少々嬉しそうな色を滲ませ)」
「そういった手段もあるのだろうな。だが(キクの頬に手を添え)……ホンダがいい。どうやらそれは理屈などは関係ない本能的なものらしい」
「本能的、ですか……実に興味深い。私ですら知らない情報です、……私も、知りたい(ふっと大人びた表情になる)」
「ならば互いにその知識欲を満たそうじゃないか。…ああ、これで理屈はまかり通るかな?(ちゅっと手首に口付け)」
「利害の一致、ということですか?……強引な理屈ですが、悪くない(お返しするように首筋にキスを贈る)」
「ん、……(キスを受け入れながらキクの背中を慣れた手つきで撫で上げ)」
「(見知った手の感覚に呼吸を詰めるがふっと手を掴み)……するなら、ベッドで」
「(きょとんとした表情から柔らかく微笑み)……そうだな、ここでは少々刺激を与えてしまう」
「そういうことです。……あと、私は床でする趣味はないので(目を伏せると睫毛が顔に小さな影を作る)」

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