ダブルクロスしようぜ!

【ロングチャット】

イギリス→アーサー・カークランド(ひかるさん)
日本→キク・ホンダ(おぼろ)
アメリカ→アルフレッド・F・ジョーンズ(おぼろ)
プロイセン→ギルベルト・バイルシュミット(ひかるさん)

ノルウェー→ルーカス・ボンネウィーク(ひかるさん)
ドイツ→ルートヴィッヒ・ミュラー(おぼろ)
香港→ワン・ジァーロン(ひかるさん)
アイスランド→エミール・ボンネウィーク(おぼろ)

*

【何らかの理由で解体工事の目星も立たずに放置されたビル。最早それは廃墟と言っても過言ではないそこは一般人にはただ静寂と不気味さしか感じることは出来ないだろう
しかしとある能力者―通称オーヴァードの適正者にとってそこは喧騒そのもの。コンクリートの壁がむき出しの狭い空間で鳴り響く金属音、銃声、断末魔。4人の若者と既に人とは言えない形のものとが戯れているのだ
その様子を大きなぽっかりと開いた天井の穴の向こうー2階か3階上になるであろうフロアに腰を下ろし眺めている観客が2人】

「んー、眺めてるだけって割と地獄的な?出来ることならあの中に入りたいなんてやらしいともとれる言葉を言っちゃう的な(双眼鏡を隣のエミールに渡しながら下のフロアを眺めて)」
「(双眼鏡を受け取りながら)無鉄砲に飛び込んだら同級生にばれる。パス(そう言いながら双眼鏡でギルベルトの動きを眺める)」
「まあ班長から合流するまで待機とか言われたから仕方ないけどまじ苦痛ー。てかギルベルトの隣に居るのも学生?えっとデータに書いてた?誰だっけ」
「アルフレッド・F・ジョーンズ。あっちのアーサー・カークランドの弟子で、僕らのひとつ下。覚えてないの?(双眼鏡から目を離し)」
「あーそういえば居たような居なかったような?(一瞬考える素振りをするもすぐに開き直る)」
「……(大きな溜息を零し)」
「ん、(エミールの肩を指で小突き)あれってファルスハーツの機械兵士?ちょっと鉤爪いかつくて男心擽るんですけど的な」
「え、どれ?(再度双眼鏡を覗き込み)……あー、あんなの開発したんだ。ファルスハーツの機械兵士で間違いないと思うよ」
「お、学生2人と交戦なう(じっと前屈みになり下の様子を伺う)」

*

『GIああaaaaaaあ!!(アルフレッドの方へ鉤爪を振り上げる)』
「っと!(ギリギリまで引き付けて左側に避け)へっへーん!当ててみろうすのろー!!」
「っ、こいつ!!(赤黒く染まった爪をはやし)これでもっ!喰らえ!!(アルフレッドの背後から突進し腕で薙ぐ」
『Oおおオォoooo!?!?!?(ぐらりとその巨体が後ろへ傾く)』
「ヒュー、さっすがギルベルト!(口笛を吹きながら)」
「(すんっと鼻を鳴らすとアルフレッドの方へ振り返り)アルフレッド!後ろだ!もう一体!!」
「え?(声に反応して振り向き)……うわっ!?」
「っく、間に合わっ……!!」

「……だから気を抜くなと言ったではありませんか(溜息交じりの声と共に光を纏った弾丸がふたりの間を縫うように発射される)」

『!?!?!?(処理が追いつかない様子で為す術もなく弾丸に撃ち抜かれ大きな音を立てて倒れる)』
「キク……(安堵の表情でキクの方を見つめ)」
「(ふっと銃口から漏れる硝煙を吹き消し)ふたりとも、最後まで気を抜かないこと。いいですね?」
「う……(しゅんとした様子)」
「(キクの後方からゆっくりと現れ)ここのフロアはその2体で終了だ。…アルフレッド、いついかなる時も油断は禁物だと教えたはずだが?」
「だ、だってさっきのだけだって思ったから……ごめんなさい(更にしょんぼりと肩を落とし)」
「お、俺も!俺も油断したからっ!だから、お、俺も悪いんだよアーサー!(アルフレッドの前に出てアーサーをぎっと見つめ)」
「ふふ。……私たちはどちらかひとりを責めているわけではありませんよ?連帯責任です。でもよく頑張りましたね、ギルベルト君(優しい笑みを浮かべ)」
「……!(褒められたことに笑みを漏らしそうになるのをぎゅっと下唇を噛み締め)つ、次は俺も気をつけるっ」
「アルフレッド、落ち込んでいる時間があるのなら次のフロアで多く仕留められるようにシュミレーションでもしておけ」
「……はい、先生(こくこくと頷き)」
「(ふたりの様子に満足そうな表情を作り)ああ、そうだ。カークランドさん。……この銃、本当に素晴らしいですね。流石はカークランド支部長お墨付きだけあります」
「日頃ホンダには何かと世話になっているからな。何、今の俺にもアルフレッドにも無用の代物だ。遠慮なく使ってくれ(小さく笑みをうかべ)」
「ふふ、では遠慮なく。……射程距離も長いですし、私の光を最大限に引き出せそうです(銃身を優しく撫で)」
「んー…(キョロキョロと辺りを見渡すとお目当てのものを見つけ)おーい、こっちに階段があるぞー!」
「あ、そっちだったのかい!?(別の方向を見ていたので慌ててギルベルトの方へと駆けていく)」
「相手は奇襲してくる可能性もある。各自得物は構えたまま移動するぞ(天井を見上げながら)」
「そうですね。警戒を怠らないこと、そして気配を逃がさないこと。……いいですね?(ふたりに注意するように)」
「ああ。次は不意を突かれないようにするぜ(ぐっと拳を握り)」
「次こそはふたりをぎゃふんと言わせてやるさ!(西洋剣を構え直しながら)」

*

「……キク……キク・ホンダ?(目を見開き真下のキクを捉えたまま)」
「キク・ホンダ、情報屋。……知り合い?(ロンの方を振り向き)」
「……(何かを考え込むように口元に手を添え)」
「……ロン?大丈夫?(ロンの顔を覗き込む)」
「………ブフッ(口元に添えたまま勢いよく噴き出す)」
「うわっ、なに?頭おかしくなった?(急に吹き出した様子に目を瞬かせ)」
「くくっ……いや、まじありえな…ぶふぁ!(笑いが抑えられないと言った様子で腹を抱えて笑いだし)」
「いや、意味わかんない。……キク・ホンダと知り合いなの?(遠目に見えるキクを指差し)」

「悪いな、遅くなった。ルートヴィッヒも一緒だ……って、どした?(2人の背後からゆっくりと現れるが2人の様子に瞬きを繰り返す)」
「(床にごろんごろんと笑い転げている)」
「……UGNの情報屋見た瞬間からこんな感じ(ロンを一瞥しながら)」
「はは……(エミールとロンを見て苦笑し)」
「……あんま騒がしくしてっど気付かれるべ。はあ…(額を手で押さえながら)」
「ひー……はあ、笑ったあ(むくりと身体を起こして目尻に溜まった涙を拭い)あー、あの情報屋には昔世話になった的な?まじ奇跡的な再会かっこ一方的かっことじで笑えるー」
「世話になった?情報でも買ったの?(ロンの言葉にぱちぱちと瞬きを繰り返し)」
「養父の胡散臭い仕事に手を貸してくれた的な?その時から姿変わってないからジャパニーズはまじ幼くて逆に新鮮的な?」
「……あれで32歳だっけ?詐欺だよね……」
「情報屋か…そのキク・ホンダに関しては情報が少ねえからロン、何か他に分かるこどあったら教えろ」
「確か腰痛持ちだった(キリッ)」
「腰痛持ちは関係あるのか?(冷静に突っ込み)」
「それを知って俺は何に活かせばええんだ…」
「腰重点的に狙って攻撃しろって意味じゃないの?」
「ナイスアシスト!流石支援のエキスパートエミるん!(ぱちぱちと雑な拍手を贈り)」
「どうしよう、ひとつも嬉しくない(真顔)」

「……奴らが1個上のフロアについたぞ(じっと真下を見つめたまま)ルートヴィッヒ、こっちさ来い」
「は、はい(言われるがままにルーカスの後ろをついて行く)」
「おめ、キュマイラだから双眼鏡なしでも見えるな。……あそこにいるの、誰か分かるか?(真下に居る銀髪の青年を指差し)」
「(指差された方向を見ると目を見開き)あ、兄貴……!?」
「こんなにも早く再会するとはな。……ま、あちらは気付いてねえがな(穴の空いた床に腰掛け足を組みながら真下を見つめ)」
「……っ(駆け寄ってしまいそうな自分の体を押さえつけてギルベルトの姿をじっと見つめ続ける)」

*

「くっ!かった……っ(機械兵士の頑丈な装甲に弾かれ震える手を庇いながらバックステップ)」
「ギルベルト!っ、命の砂よ!ギルベルトを守れ!!(剣をギルベルトの方へ向けるとヒールを飛ばす)」
「んっ(身体を駆け巡る力に身体を震わせ)ありがとな、アルフレッド!…次は、仕留める!(ガリッと指を噛むとそこから赤黒い波動が現れ)」
「援護するよ!……俺の炎っ、今こそ活躍の時だ!!(体中から炎が吹き上がり剣が熱を帯びて真っ赤に燃え上がる)」
「見極めろ。相手はお前達より格下、その研ぎ澄ました己が武器をいかんなく奮え(機械兵士の方へ手を振りあげ喝を入れる)」
「必要とあれば援護射撃は任せなさい。……さあ、お勉強の時間です(ふたりの背後で妖艶に微笑みながら)」

*

「〜〜っ(笑いの波がぶり返しぷるぷると震えている)」
「ねえ、さっきから何が面白いの?(ロンを見下ろしながら)」
「ありえないシチュエーションでバッティングしてるのがまじクレイジーすぎて笑える的な?(笑いを堪えたまま)」
「……僕もデータベースに載ってる以上の情報は分かんないんだけどさ、そのキク・ホンダって当時どんな人だったの?やっぱり情報屋だから性格悪い?」
「んー、養父と同じくらい胡散臭い雰囲気バリバリ?最初変装してたけど養父が気持ち悪いからやめるあるって言ったら苦笑いはしてたのは覚えてる的な?何せその時の俺、ヤングだったから記憶ぼんやりなんですけどー」
「ヤングって……じゃあ、あれが本来の姿か。エンジェルハィロゥってさ、光の屈折で別人になるやつもいるから、その情報はかなり大きいよ(階下を見下ろし)」
「…(チラッと横目でルーカスとルートヴィッヒを見つめ)あっちはそれどころの話じゃなさげ?」
「大好きな兄貴を見ちゃったからそれどころじゃないだろうね(階下を見下ろしたまま)」
「班長もルートヴィッヒの世話に大変だし?エミるん寂しくないでちゅかー(つんつんと頬をつつき)」
「意味わかんない。やめて(手を弾きながら)」

「(じっと目を細めて交戦の様子を見つめながら)…まだ力を制御ばしてるとは言い難いな」
「(息をすることすら忘れ)……俺、と同じ……姿が……」
「ギルベルト・バイルシュミット。シンドロームは確かおめと同じキュマイラと血液を操るブラム=ストーカーだな。確かにおめと同じ肉体を変化させて戦ってるみてえだが」
「は、は……(手で目元を押さえ)なんだ、兄さん……俺たち、兄弟じゃないか……同じ、力を持ってるなんて……」
「………(長い前髪越しにルートヴィッヒを見つめ背中を優しく叩く)」
「……だい、じょうぶです。……兄さん(祈るようにギルベルトを見つめ)」
「……あっちはな、おめがオーヴァードになった事さ知らねえ。だからこの先…おめのお兄さんもおめが覚醒しだと知ったら、お互い辛いだろうな」
「(瞳を揺らすが瞼を静かに閉じ)……ならば、俺は兄さんを悲しませない。……ごめんな、兄さん。兄さんの前からいなくなることを……許してくれ」
「おめは不器用だな。とんでもなく不器用で優しい子だ(髪をぐしゃぐしゃと撫で)」
「っ、……これ以外のやり方が、わからないだけだ。……だけ、です(敬語に言い直しながら)」
「それでも、その道を選びとる子を俺は優しいと思う。ルートヴィッヒ、おめは将来いい男になれるぞ(にかっと笑うと先程よりも強い力で頭をぐしゃぐしゃとかき混ぜ)」
「そ、そうだろうか……(恥ずかしいのか視線を彷徨わせ)」
「おう。少なくともフランシスよりか…ああ、あれと比べたらおめに失礼だな(髪を撫でる手は止めずにふふっと笑いを漏らし)」

「……あ、ギルベルトとアルフレッドが動くよ。ちゃんと偵察して(双眼鏡を覗きながら)」
「そして僕も見てよお兄ちゃん、てさ(エミールを小突きながらにやにやとルーカスを見つめ)」
「言ってない(じとりとロンを睨みつけ)」
「…………(じーっとエミールを見つめ)」
「……言ってない(ふいっと視線を逸らして双眼鏡を覗き込む)」
「……(抱きしめようとゆっくりと上げていた手を下ろしながら表情には表れないがしゅんとした様子)」
「……複雑な兄弟関係なのだな(困ったように笑いながら)」
「どっこいしょっと(エミールの隣から離れルートヴィッヒの横に腰掛け)不器用なのはあの兄弟にも言えてる的な?」
「俺のことばかり言わないでほしい、と言いたくなるな(頬を掻くと苦笑しながら階下を見下ろしてギルベルトの姿を見つめる)」

「(じっと真下のフロアを見つめ)……バレてんな」
「?何が?(不思議そうに首を傾げる)」
「うそっ、(双眼鏡を覗き)……あ、うん。ばれてる、……アーサー・カークランドとキク・ホンダがこっちの気配探ってるよ」
「俺達が見ているっての分かってる感じだ。つっても誰が見てる迄は分からねえみてえだが(ふうっと溜息をつき)」

*

「……あの辺、ですかね。……支部長殿、如何なさいますか?」
「敵意は感じられない…が、あまり見られているのは気持ちは良くはないな(近くの柱に背中を預けながら上を見上げ)」
「現在のこの小隊の長は支部長殿です。命令とあれば一発撃ち込みますが?(冗談交じりに微笑みを浮かべ)」
「……(ぎっと4人の居るであろう位置を睨む)」

*

「ルートヴィッヒ、エミール、ジァーロン。班長命令だ(ゆっくりと腰を上げて)」
「なに?(振り向きながら)」
「お、戦う?あの4人と戦う的な?(わくわくとした様子で振り返り)」
「……!!(戦うという言葉に目を見開く)」
「まさか。……このフロアを思いっきりぶっ壊しとんずらするぞ(愉しげに目を細めて笑いながら空間から無数の剣を召喚する)」
「はあ野蛮。……じゃあ目くらましと神経毒は任せてよ。追い掛けれないようにするから(崩れた瓦礫の外から陽の光を指先へ集め)」
「既に班長が張り切ってるんですけど的な。というかこのフロアだけ?(疑問を口に出しながら手のひらに骨の刀身を作り出し)」
「このビルはもう放置されて随分と日が立つ。お蔭さまでこの老朽具合だ。…つまりどういう事か、分かるな(柱の方に剣を向けながら)」

「ま、待ってくれ!彼らを生き埋めにするつもりか!?」
「……『一般人』なら生き埋めだろうなあ」
「どうせ毒食らおうが頭吹っ飛ぼうが生きてるのが、僕たち化け物、でしょ?(呆れたように肩を竦め)」
「それにあっちも警戒してるしただでは死なない的な?てなわけで張り切って破壊工作いきまーす!!(白い刀身で柱をきりつけながら背中から顕になった鋭利な背骨から生成した刃で壁も切り裂く)」
「ほら、賢い支部長さん。僕と知恵比べしようよ!!(階下の4人の足元へ毒を纏った光線を撃ち込んで炸裂させる)」
「…蜘蛛の糸は垂らした。あとはそれをこっちさつんのめるくらい引っ張れる力さ見せてくれるか。拝見といこう(全方向に及ぶ剣を炸裂させる)」
「……ッ、ごめん兄さん!(腕から鬼の角を生やすと力任せに廃ビルの支柱を圧し折る)」

*

「…ホンダ、そこの壁を壊せ。あの2人にもこちらに来るように声をかけろ」
「了解」
「ふーっ……これでここのフロアの機械兵士は倒せ…おわっ!?(上から響く大きな音と振動に蹌踉めく)」
「わっわわわ!!(四方八方から聞こえる轟音と光の明滅にたたらを踏み)」
「……ギルベルト君!ジョーンズさん!撤退です!こちらへ来なさい!!(周囲に光の羽根が舞い散りレーザービームのような銃撃が壁を破壊する)」
「ビルが崩壊する。下敷きになりたくないのなら急げ(驚愕している2人に声をかけ)」
「えっ、え!?俺たち派手に暴れ過ぎたのかい!?(大慌てでふたりがいる方へと駆けだす)」
「っつ、何が何だかさっぱりだぞ!!(吠えながらも振動に耐えて2人の元へ続いて駆け出す)」
「……謀られましたね。この光、……エンジェルハィロゥだけではない(口元を手で覆い隠し)」
「話は後だ、急……っ(顔を掠めて銀製のナイフが真上から落ち地面に刺さる)」
「アーサー!?(思わず目を見開く)」
「ッ、(落ちてきた位置を狙って素早く銃を放つ)」
「(頬にじわりと直線の血が溢れるのも気にも止めず地面に刺さったナイフを抜き)傷は軽傷だ。それよりも優先すべきはここからの脱出。急いでその壁から飛び降りろ」
「飛び降りろって……ここ5階!5階だぞ!?飛び降りるとかそんな自殺行為…」
「……っ、えいっ!!!(アーサーを気にしつつも言われた通りに助走をつけてビルの穴から外へと飛び降りる)」
「ってアルフレッドおおおお!?」
「(勢いよく落ちていくと自分の西洋剣を紙のように潰し)……トランポリン!!(形をすぐさま変えて地面に叩きつける)」
「(穴から見下ろし)成程、モルフェウスの力でトランポリンを作りますか」
「よ、よかった……無事(ほっと溜息をつきながら)」
「お前もさっさと出ろ(ギルベルトの背中を蹴り落とす)」
「へ……ってうわあああああ!?(勢いを殺せずに急降下)」
「あー……ギルベルト君、なるべくトランポリンの場所に落ちなさいね!(落下していくギルベルトへ声を掛ける)」
「と、とと、とらんぽりっ……うぐう!?(トランポリンの上に落下できるよう降下中に軌道修正し見事にトランポリンの上に落下)」
「おおおーーー!(拍手)」
「(がばりと体を起こし)しっ、死ぬかと!思った!!!」
「カークランドさん、我々も脱出しますよ(そう言いながら軽々と壁の穴から飛び降りる)」
「…(天井を見上げ)こちらに干渉するなと警告をしてきたかと思えば……ふう、そちらのトップは随分と気まぐれと見る」

「(足から勢いよく落下し)……ギルベルト君、左右どちらかに寄ってください!これ踏みます!」
「あ、ああ!(急いで右側に寄り)」
「よ、っと!(ばねの反動で何度かびょんびょん飛び上がり)……カークランドさん、次どうぞ!(上に向かって)」
「ああ。…っと(壁の穴から迷いなく落下しながらビルの上階を見つめ)」
「あ、トランポリン!(トランポリンから体を起こしてその場から離れる)」
「(アーサーが飛び降りたのを確認するとすぐにトランポリンから避けて銃を構えると壁の穴に一発銃を打ち込む)」
「(特に軌道修正することなくまっすぐにトランポリンに着地し)残った機械兵士は…ひとたまりもないだろうな」
「ええ、最後に一発支柱へ入れておいたので間違いなく一網打尽でしょう。……失礼(銃を左脇に挟むと取り出したハンカチーフでアーサーの傷を拭う)」
「……ハンカチが汚れるぞ(抗うことなく傷を拭われ)」
「別に一枚くらい構いませんよ。ギルベルト君が洗濯してくれます(丁寧に拭うと傷の具合を確認する)」
「帰ってすぐ洗えばとれるしな!(ドヤ顔)」
「じゃあ打ち上げしないですぐ帰るのかい?(首傾げ)」
「う、打ち上げする…時間くらいならだっ大丈夫だ!(誘惑に負けている)」
「じゃあ今日はうちでパーティーだ!(万歳しながら)」

「…(ギルベルトを一瞥するとキクの後頭部に手を添え引き寄せる)ホンダ、少しいいか」
「っと、はい、なんですか?(引き寄せられる衝撃に一瞬だけ眉を顰め)」
「(懐に入れていた銀のナイフを取り出し)先程落下してきたこれ、前にバイルシュミットの弟の匂いがついていたハンカチのもう1人の香りと同じだ」
「……(飄々とした微笑みが凍り付き)つまり、ギルベルト君の弟と接触した者が先程の視線の主ですか」
「恐らくな。しかしわざわざ痕跡を残すあたりこの主の性格の悪さを感じられるな(銀のナイフをハンカチに包みながらキクに差し出し)」
「(銀のナイフを受け取り)……ギルベルト君には悪いですが、この件は黙っていましょう。まだ彼が知るには、早いかもしれない」
「ああ。勿論アルフレッドにもだ。あれはすぐに顔に出る(楽しそうに話している2人を横目で見つめ)」
「……時々、羨ましくなりますよ。あんな風に、笑っていられることが(何処か憧れに似た表情を浮かべて二人を眺める)」
「俺は羨ましいよりも呆れているという感情が先行するな(胸ポケットのメガネを取り出し)」
「ふふ、いいではありませんか。時間は止まってくれないのです、……積み上げて光っていける。そんな時代があるあの子たちのことを、守ってあげないと(くすくすと笑いながらシガーケースを取り出して煙草に火をつける)」
「まるで年寄りの物言いだな。そういう発言ばかりしていると気まで老け込むぞ(眼鏡をかけ直す)」
「これでも30は超えていますので。若いとは羨ましいですねえ(煙を吐きながら)」
「……で、ホンダ。マナーの悪い観客に放った一矢の手応えは?」
「残念ながら(肩を竦め)……どうやら彼方にも貴方と同等の統率者がいるのでしょう。手応えはほぼなし、といったところですね」
「そうか。…さて、いつまで彼らはマナーの悪い観客フーリガンのままで徹しているか、だな」

*

「いやあ、暴れすぎてちょっと俺達もペシャンコなりそうだった的な?(エミールを俵かつぎしながらビルから離れた位置に着地)」
「フランシスにバレたら泣かれるレベルだな。いやあいつは泣いて痛い目見るべき(魔眼から優雅に着地し)」
「屈辱(ぷらぷらと両手足を揺らしながらロンに担がれ)」
「え、エミるんお姫様抱っこの方が嬉しかった的な?(膝を曲げてエミールに負担をかけないように下ろし)」
「担がれたことが屈辱なの(下ろされて深い溜息を吐き)」
「分かった、次からはお姫様抱っこ決めて薄い本を厚くしてやる的な!(どやあああ)」
「在らぬ誤解招くからやめて(真顔)」

「……(角の生えたままの腕を押さえながら崩壊したビルを眺めている)」
「ルートヴィッヒ(背中に声をかける)」
「……大丈夫です。でも、俺は……いや、もっと強くなったら口にします。……それまでは、この胸に(鬼の角を纏った腕で自分の心臓の近くを握りしめ)」
「そうか。おめがそう決めたならもう俺は何も言わねえ(優しい声色で)」
「(下手な笑みを浮かべるともう一度ビルを見つめ)……兄貴は、無事だろうか」
「それは問題ねえ。さっき脱出してる姿見たしな。こっちにお返しもしてくる余裕さあったし(掌にある弾丸をぎゅっと握りしめ)」
「うわ、なに。あの弾丸掴んだの(ルーカスの手に光るものを見て瞬間的に何を握っているのか察し)」
「まさか。魔眼で受け止めたに決まってんだろ(肩を竦め)」
「それってキク・ホンダの?」
「まったく……あれらが牙を向いたらと思うと脅威だな。ああ、怖い怖い(愉しそうに口元を歪めながら弾丸を砂に変えて風に飛ばす)」
「……兄さんとだけは、戦わないことを願おう(砂になっていく弾丸を目で追いながら)」
「どちらかというと俺はちょっと一戦交えたい気持ちはある的な!あの色んなものを何にでも変身させるミラクルハンド眼鏡学生とか面白そう(うきうきとした様子で)」
「僕も興味はあるよ。……あの支部長、どこまで出来るのかってね(口元に緩やかな弧を描き)」
「このメンバーは血の気の多い怖いメンバーですね(流暢な標準語)」
「済まない、班長が一番血の気が多いと思う(マジレス)」
「ほんとそれな(便乗)」
「まったくだよ(便乗)」
「解せぬ(真顔)」


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