「次の島はまたあの海域を通るらしいぜ」



独り言ともとれる程にぼんやりとした呟き。
何年、いや、何十年が経とうとも瞼の裏にこびりつき、忘れることを許してはくれない記憶。
あの海域がどこを指すのかなど、わざわざ口にする必要もなかった。



「そうだな。せいぜい船からは落ちんなよぃ」
「お前こそな」


肺いっぱいに吸い込んだ紫煙を吐き出しながら、遠い過去に想いを馳せた。







 想いを叶えて

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