私は人を殺した。
仲間だったはずの人たちを拳銃で殺した。
まるで教室のような広い部屋、
室内の荷物は全て部屋の端に寄せられている。
電気も点けず、カーテンを閉め切り、私たち4人は話をしていた。
そのうちに口論となり、仲間2人を射殺してしまったのだ。
2階から物音が聞こえてくる。
そうだ、今日は隣に住む家族が引っ越してくる日だった。
この死体をどう隠そうか?
取り敢えず、1階へ下りて来ないよう足止めしなくては…。
私は急いで2階へと駆け上がり、隣人たちを迎え入れた。
死体があることを悟られぬよう、笑顔を浮かべて。
今のうちに仲間の1人が死体を隠しているだろう。
私に出来ることは、死体を隠すまでの間、何としてでも時間を稼ぐことだけだった。

[2015年7月13日]

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