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2022.02.25 みなみ
以下、和谷奈瀬小説(ヒカルの碁)です。
ヒカ碁アニメ20周年記念のイラストでおめかししているワヤナセちゃんを見て思いついたお話です。Twitterの方でも投稿したお話ですが、若干加筆修正しております。
興味ある方はぜひ。
ヒカ碁アニメ20周年おめでとう!
記念写真を撮るだかで招集されたメンバーをぐるりと見回した。進藤や塔矢をはじめ、進藤の学校の囲碁部仲間、院生仲間、更には進藤を買っているプロ棋士などの錚々たるメンツもいる。
招集前に見た通知では『略礼装で』なんて書いてあるもんだから、オレは数少ないスーツの中から一番気に入っているビリジアンのスーツを引っ張り出して着て、インフォーマルらしくネクタイに合わせたチーフを胸ポケットに突っ込んでやってきた。
辺りを見回してみるとどうだろうか。
男性陣はスーツを決め込んで(中でも一際目立っているお洒落な二人組も居たが)、女性陣は友人の結婚式に呼ばれたときに着るようなひらひらした格好で、化粧なんかも施しドレスアップしている。
馬子にも衣装とはよく言ったもんだ。主役ポジションにスタンバイする進藤も、それなりに見える。
「久しぶりね、和谷!」
背後から呼ばれて振り向くと、パーティードレスを身に纏った奈瀬の姿がそこにあった。
シックな黒色のサテン生地が肌の白さを際立たせる。パンプスも黒色で大人っぽい雰囲気があるのに、どこか年相応の彼女らしさが伝わってくるのは、膝が見えるほど短い丈のスカートのおかげだろうか。胸元が大きく開いたデザインに一瞬だけ釘付けになったのは…バレていない、はずだ。化粧もしていて明らかにいつもと雰囲気の違う奈瀬はとても綺麗で、直視できなかった。
思わず生唾を飲み込む自分は、どうかしてた。きっとこれは、顔馴染みのメンバーが久しぶりに集められて、しかも皆こんなにめかし込んでるもんだから、懐かしくなったとか雰囲気に負けたとか、そういうのなんだ。と頭の中で何度も冷静になろうと自分に言い聞かせた。
「どうした?和谷。」
ブンブンと頭を振っているオレの顔を、伊角さんが不思議そうに覗き込んだ。
「和谷ってば、久しぶりに会ったわたしがこーんなに綺麗になっちゃってたもんだから、ドギマギしてるのよ」
「バッ!!ちげぇよッ」
ニヤニヤしながらからかっては、オレの反応を見てまた面白がる奈瀬。ちぇっ、伊角さんまで笑っていやがる。不貞腐れたように小さく舌打ちしたオレは、奈瀬より一歩前の位置に立った。
撮影が始まってすぐは、表情が硬いなどとカメラマンから言われてしまったが、何度か色んなポーズで撮ったりしていくうちに自然に笑えるようになった。そして撮影は滞りなく終わり、お疲れ様でしたとカメラマンや周りの人達が賑やかになり始めたそのときだった。
「後でさ、この格好でデートしよっか」
耳元で悪戯に囁かれたその声に、オレの心臓は跳ね上がった。
「奈瀬ッ!」
勢いよく顔を上げて奈瀬を見ると、奈瀬はふふっと笑った。どこまで本気で言っているのかわからず、呆気に取られていると、奈瀬は踵を返した。その瞬間、派手なフリルが翻る。
「人をからかうのもいい加減にしよろよな…」
顔中に集まる熱を何とかしたかった。心臓は相変わらず煩いままだ。こんな格好でどこ歩くってんだよ…と半ば呆れ気味に呟き、深い溜息をひとつ吐いてから撮影場所をあとにした。
感想要望一言ありましたらぜひ。
返信は日記(366)にて。
Gleis36