ランフラ
苦手な書類整理を終わらせるまで待っててくれ、と伝えた所。フランはソファに座って待っていてくれたらしい。常に神経を研ぎ澄ませている彼女には珍しく深く背もたれに沈み、規則正しく寝息を立てている。まぁ、つまり、油断しまくりで寝ている訳で。
「よく寝てんなぁ」
覗き込んでもフランは動かない。
と、僅かに身じろぎし、起こしちまったかと慌てて離れる。が、フランは体勢を変えただけでまた寝出す。その口がもごもご動いた。
「……ん……らん、でぃ……」
何か楽しい夢でも見てやがるのか、口角が少し上がっている。あーその、何だ。
「……俺の夢見てんのか」
フランの夢の中で何をしているのかは分からないが、とにかく楽しい事でもしてるのだろう。だから笑っている。と、己の頬も緩んでいるのが分かって、フランを起こさない程度に笑いを零す。このまま出掛ける手筈だったがこんなにも安らかに寝ているフランを起こすのは忍び無い。自室から何か羽織れる物を持ってこようと階段に向かった。
2014/11/10