「はーい、ストップ。」
「………邪魔をするな」
行動を取ろうと上げられた足は他者の手に遮られ、捻ろうと動かした身体は羽交い絞めにされていた
「バイオレンスはもうおしまい、ってハナシ。」
「シ、グ…バール……」
「ルクソード、ナマエの事を好いているのは構わない。だが、ものには限度というのがある」
「五月蝿い…ザルディン、離せ」
ルクソードを羽交い絞めにしていたザルディンがルクソードを咎めるように言い放つ。
「ルクソード…。」
「………」
寝室の入り口に、ゆらりと立っていたのは指導者のゼムナス。ルクソードは小さく舌打ちした。
「君がナマエを深く愛しているのは我々にも伝わる程分かる…」
「………」
「だが…少々やりすぎだ…。これは君が望んでいた結果かな?」
そう足され、視線の先には無残な姿でレクセウスに抱き上げられるナマエの姿。
「…君の精神は壊れかけている…よって、No.10ルクソード。君の精神が戻るまで幽閉する。」
「ふ、ふふ…」
「安心しろよルク。毎日俺様が会いに行ってやっからよ?」
「断る」
ゼムナスの手がルクソードの両目を覆う。そして力なく崩れたルクソードをザルディンは軽々と担ぎ上げ、回廊を開いて消えた。
「大丈夫ですか。ヴィクセン…」
「あ、あ…それより…ナマエは…」
「…ゼムナス、ナマエの鼓動が弱い。」
「うむ……。ゼクシオン、レクセウス。ナマエとヴィクセンを頼む。」
「はい。」
そう言い、ゼクシオンはヴィクセンを支え、レクセウスと共に回廊へと消えた。
「で、どーするよ、ゼムナス。」
「ああ…」
「すぐには治りそうもないぜ?ルクソードのヤツ。」
「…それでも時をかけて治さなければならん。」
「メンドくせぇな…」
二人は重い溜息を吐いた。
(逃げれたと、思ったの。でも、ダメ。すぐに捕まって、壊される。愛しい、あの人の目の前で、醜い醜態を晒して、ただ泣き叫ぶしか出来ない自分が歯痒い。)
(私、ルクソードの事も愛しているの。でも、ただ、求められて、壊されるだけの愛なんて嫌。だから私、ヴィクセンの事を求めてしまった。叶わない想いだけれど差し伸べてくれた貴方の手に)
『いつか…辿り着けたら……いいのに…』
(A wish in me and a Desire)
END
ヒィー!どえらく長!しかも悲恋か!とかの苦情オーケーケーオーですよって!
ルクソードファンの方、ルクがイッちゃっててごめんなさいー!
お弟子一行はいつも一緒!
ここまで読んでくださりありがとうございました!
イトハン