「俺への…仕返し、だと」
『そぉ、だよ…ッ…シグバールが私以外の女と寝るたびに…私も他の人と体を重ねて行くの』
「お前だって浮気…」
『シグバール、貴方私に言ったよね?“もうしない”って』
「………」
シグバールは罰の悪そうな顔をした。
『どうせ覚えてないと思うけど』
「で、どうする?」
ザルディンはシグバールに問い掛けた。
ザルディンの言葉に意味を感じ取れなく、眉を顰めた。
「あ…?何、が」
「このまま見学していくのか」
「………!」
『ザルディン意地悪だね』
ナマエはくすくすと笑い快楽に没頭する。
「ナマエ、来いッ!」
『ッあ……!』
今だ繋がったままの二人を引きはがし、シグバールはナマエを抱き上げた
『何すんの!』
「ナマエ、てめぇは俺のだ!ザルディン、あとは自分でヌいてろ!」
そう言い残すとシグバールは部屋の扉を荒々しく閉めた。
「ふん…まったく…世話のかかる奴らだ」
低く笑い、ザルディンは風呂場へと消えた。
****
『離してよ!』
白く広い廊下にナマエの声が響く。
暴れるナマエシグバールはそのまま地に降ろすと間髪入れずに壁に強く押し付けた。
『いっ…』
「何回抱かれた?」
『…知らなぁい。…貴方が女を抱いた分じゃない?』
「へぇ?そりゃ随分お楽しみなこった」
『ええ。とぉーっても楽しかったわ』
お互い虚勢を崩さないまま嫌味を言い合いった。
『貴方より優しくて激しいザルディンも壊れ物扱うみたいに大ー事に抱いたルクソードの方が何倍もよかったわ』
「ザルディンだけじゃなかったのかよ」
ぎりりと掴まれた腕に力が篭る。
はたり、とナマエの足元に白い液体が地に水玉模様を作っていた。
「…そんなに突っ込んで欲しいなら存分に突っ込んでやるよ!」
『…は?…ちょ、…!!ぅあ…ッ!』
ぐちり、という音が広い廊下に鳴り響く。
シグバールは間髪入れずに体を突き上げた。
『アッ、あ…、やぁ……!』
「…チッ…アイツのと混じって気持ち悪ぃぜ」
『やめ、て…シグバール…っ』
「やめろだ?何で止める必要がある。」
大きく前を開いたままのコートの装飾具がちゃらちゃらと金属音を奏でる。
肌に付く装飾具の刺激さえも快楽に変わる。
『やァ…だっ……!』
「…んなに鳴くなよ。ヨすぎるからってよ!」
『ン、ぁン……っ!』
かつん、という音にナマエはその音の方に視線を向け、茫然と立ち尽くしていた人物達にナマエは目を見開いた。
「よぉ、悪いなこんなトコ見せちまってー?」
シグバールの楽しげな声が響く。
大方、談笑でもしながら歩いていたのだろう、アクセル、デミックス、サイクスの三人はただ二人を見つめていた。
『ヤ、シグバール、やめて…っ』
「るっせぇ。お前は黙って喘いでろ」
『やだぁ……っ』
「…見られて興奮してんじゃねーよ。…この淫乱」
「シ、シグ止めろよ!ナマエ泣いてんじゃねーか!」
「しっ、しかもこんな場所で抱くなよなー!」
「五月蝿え。餓鬼共。」
一段低い声に二人は身じろいだ。
「邪魔すんなら消すぞ。黙って指咥えて見てるかこの場からいなくなるかどっちかにしろ」
「…二人共、行くぞ」
固まる二人に声をかけたサイクスはそのまま歩き出した。
「え、ちょっと!」
「サッ、サイクス!」
「大方ただの喧嘩だろう。気にするな。行くぞ。」
サイクスに掴まれた二人は引きずられて行く
「見てけばいーのになァ」
『う、は…っ……シ、グ…』
「覚えてろナマエ、お前は俺のモンだ。他の野郎に脚開くんじゃねぇ」
『あ、なたが…浮気しな…っあ…いなら…ね…!』
「浮気じゃねぇ。お前以外の女なんざただの掃きだめだ」
『ぅん…んっ…はぁ、あぁッ』
「ふ……くッ」
びくん、とナマエの体が震えシグバールはそのまま誘われる様に達した。
「は…」
『ア……ん…』
ずるりと引き抜かれた欲を追う様にナマエの体が揺れる。
力無くして地にへたり込んだナマエは床に散らばる欲の液を見つめた
『は……』
「ヤり足りねぇか?」
『………』
「今度は他の奴ら交ぜて犯してやろうか」
『非道いよ…シグバール…アクセルやデミックスの前で…』
コートを引き寄せながら身を守る様にナマエは自分の体を抱きしめた
「何言ってんだ」
『え…?』
「お前も俺以外に脚開いたから俺もお前に仕返ししたんだ」
『…真似しないでよ節操なし』
屈み込んだシグバールの首に腕を回すと軽々と抱き上げられた。
「今度他の奴に脚開いたら死ぬ程凌辱してやる」
『シグバールこそ…掃きだめとか言って浮気したら…私消滅してやるから』
はいはい、と困った様に笑いながらシグバールは優しいキスをナマエに送り、抱き上げて回廊を開いてくぐり抜けた。
(浮気者への制裁、これでちゃんと効いたかしら?次は、浮気性への仕返し、どうやってしてやろう?)
くす、と笑いを溢したのは誰でしょう?
END
長い。オチなし(笑)
イトハン