『最初からこうなる事が決まってたみたいに…違うテンポで刻む鼓動を違いに聞いてるなんて、何だか変。』
「…それは違うだろう?人と人は違う個人、そして俺のような存在とお前の存在は違うんだ」
『何で、そんな悲しい事言うの?そんな事言われたら、寂しいよ』
「…どんな言葉を選んでも嘘っぽいんだ。俺達の存在の言う事は」
『………』

私の心の声は、君に届くのかな?
この沈黙で、伝わるのかな?


『…何?』
「…いや。」


お前は知ってるのだろうか
あの時を含め、俺が色んな角度からお前を見て来たと言う事を
そのどれもが素晴らしくてその生き様が、その存在が素晴らしくて
俺はないはずの心で、お前への愛を知る。


俺の心の声は誰が聞く事もない。いや、それもいいかもしれない。
――その方がいい。
色んな顔を持つお前を、俺は知っている。一緒に居て過ごしたって、みんなで騒いで過ごしたって
何をして過ごしたってお前の事を思い出して、苦しくなる。
いくつもの思い出よりもお前の存在は小刻みに、そして鮮明に俺の記憶を埋めつくす。


『貴方達は泣いたり笑ったり、偽りのある不安定な思いを持っているけれど…貴方だからこそ、私と貴方のしるしがあるでしょう?』

そうだな、と言えなかったあの日を何度も思い出す。
色んな角度からお前を見て来たつもりだった。
共に生きれない日が来たって生まれ変わって来ても、どうせお前の事を愛してしまうと思うんだ。


『愛してるよ、ザルディン』
「……」


いなくなった今でもお前の存在が、狂おしく、鮮明に俺の記憶を埋めつくして行くんだ


(俺に、永遠に残る記憶の中にしるしを刻み付けてお前は俺の前からきえた。)


END

ポン多さんからアンジェラ様の曲をお題にしての小説をいただいたのでお返しに書いた一品。ミスチル大好きだと言うのに勝手に題名で書いて申し訳ないです…。
歌詞を合わせて書いてみました…ポン多さんのみお持ち帰りおk


07.01.15



イトハン