怖い、こわい、コワイ。
彼らは私を穢す


さあ、凌辱を召し上がれ



『デミックスー、これ!』
「何それ」
『新しい楽譜!見つけたから買っといたよ』
「えっ嘘!本当!?ありがとうナマエ!」
『どういたしまして〜』

いつもの日常
仲間と話して笑って。そんな日々。

「これ何処にあったのー?」
『えっとねぇ』

恐怖は不意にやってくる

「なァーにしてんだ?」
「あ、シグー、ルク!」
「相変わらず元気だなデミックスは」
「普通だよー?」

頭の中に映像がフラッシュバックする
体中が恐怖に浸食される
危険、だと警告が鳴り響く

「……よォ…ナマエ」
『……っ、おはよう…ござい、ます』
「いつも一緒だなお前達は。仲が良いんだな」
『…デミックス、今度その曲聞かせてね、じゃあ』
「うん?お金後で渡すね!」
『う、うん…じゃあ』

怖くて、気付けばそこから逃げ出して振り返らずに全速力で走って逃げた。


部屋に鍵をかけて
ソファにうずくまるように腰掛ける。
近くに武器を置いて。
そう、いつでも消せるように、手に取れるように

「逃げるなんて非道ぇなァ…ナマエチャン…?」
『………!?』

低く這うような声。ぞわりと粟立つ。
素早く隣に置いた武器を取るべく手を伸ばしたが、ガッ、と勢い良く武器が足蹴される

『あ……っ!』

蹴り飛ばされた武器が宙を舞い、地面に落下すると思えば音は鳴らなかった
大きな手の平が武器を物珍しそうにくるり、くるりと弄ぶ

「こんなモノ持って、物騒だな」
「会いたかったぜぇ…ナマエ。相手してやろうと思ったら避けるからよー」
『……っ』
「先輩にそんな態度はいかんな、ナマエ?」

カツン、カツンと響く足音はカウントダウン
あの時の恐怖が、熱が呼び醒まされる。

『…や…、やだ、いやだ』
「…怯えるな…ただ、快楽に浸るだけ…そうだろう?」
『やっ…!』
「おらっ、もー抵抗しても意味ねぇって」
『嫌っ…!嫌ぁっ!』
「くっ…はは……!楽しくなってきたじゃねぇか」

開かれた衣服
拓かれた身体
容赦なく、産まれたままの姿へとされて行く

『嫌……嫌ッ!離して!』
「あン時は楽しかったなァ」
「…シグバール、ここ、でやるのか?」
「ソファも充分ベッド変わりになるだろ」
『やめて下さ……っ!』
「ナマエー?前にも言ったよな」
『……っ』
「抵抗されるとクる、って」

ベロリと胸の飾りが舐めあげられ体が引き攣る。背もたれに押し付けられた体が動かない
目の前ソファにゆっくりと腰掛けるルクソードにナマエは顔を顰めた

「ナマエ、見せてくれ。君が善がる姿を」
『……!』

…この人は!
酒でも飲みながらそこに座ってこの醜態を見学するつもりだ。

『やぁ……何でっ…』
「ほら…泣くんじゃねぇよ。脚開け」
『嫌…やだ……っ!』

大きく割られた脚にシグバールの体が入り込む
また慣らされずに貫かれるのかとあの時の恐怖が込み上げる

『ひっ!』
「安心しろ。今度は慣らしてやるからよ」
『……ッ!』

脱がされた下着、ぱさ、と地に落とされる。
金色の片目が、恐怖に震えた瞳を捕らえる

「あン時は虐めすぎたから今日は優し〜く、扱ってやるよ」
『…離っ……して…!』
「暴れると傷つくぜ」

ぴちゃり、と濡れた音が耳につき、熱い吐息がその場を蹂躙し、脳が痺れた

『ア……っ、やぁっ…』
「…抵抗してみろ、ナマエ。無駄だと思うが、な…。」
『ふっ、ぁ……や、め…』
「…フフ、やはりイイ顔をする」
『見ない、で……っ』

生き物のように蠢く舌が感じる部分を刺激して行く。高みに昇りつめるのがひしひしと感じた

『は…っぁ……』

羞恥に耐え切れず俯くと愛撫を施すシグバールが視界に入る。ちらりと見上げた表情は厭らしく、色っぽい。
意地悪く笑う顔が嫌で腰を引くがそれを止めるかのように舌が刺激を強めた。

『ぁ、ん……っ!ひぅ…、やぁ、だ…ッ』
「…可愛いな、ナマエ」
『はっ……やめ…』
「っぷ……もーイイか?」

再び濡れた音、そして顔を上げ、ぺろりと唇を舐めるシグバールにナマエは顔を赤く染めた

「随分感じたみてぇだな」
『……っあ…』
「指もすぐ入るし…中熱ィぜ」
『ん、や…っ』

思わずシグバールの腕に爪を立て唇を噛み締める。
脚を閉じようと必死に動かすが、シグバールの体が邪魔をする。片足はシグバールの足に押しやられて動かせなかった

「ナマエ、ルクにまる見え」
『……!』
「溢れているな。」
『離し、て…ッ!』

何が楽しくて脚をこんなに開脚しなくてはならないのか
じわりと溢れ出る涙が頬を伝う

「あーあ、泣いちまった。ルクおめーが虐めるからだぜ?」
「俺は何もしていないぞ?どちらかと言うとお前だろう」
『……っ、う、ふ…』
「…ナマエ…泣くな…可哀相に…」
「おめーが言うなおめーが。」

まったく、と愚痴りながらシグバールはナマエの足を支えていた自分の足を降ろす。

「何処へ?」
「便所。んでもって俺の酒がねぇから」
「ああそうか。」

ブーツの音が遠ざかり、ナマエは止まりかけていた思考を再起動させた

逃げよう。今なら、この人一人なら逃げれる。誰かに助けてもらおう。ゼムナスでも誰でもいい、誰か

勢い良く立ち上がり走り抜けようとしたが腕に僅かな痛みが走り視界が歪む。目の前にはルクソードの姿。
いつの間に腰掛けたのかとナマエは困惑した
ちがう、引き寄せられたのだ。この男が座るソファに。

「何処へ行くのかな、可愛いお嬢さん?」
『……っ!』
「以前のように、可愛いらしい声で啼いて御覧」
『やだ…ヤっ…ぁ――…!』

ぐち、と水音が耳につく。
自らの体重で沈み、迎え入れたそれにナマエは息を詰まらせる

『やっ、は……』
「…ナマエ……」
『やだ…ぁ…っ』
「嫌、か…。でもここ、は締め付けて離さないんだが…?」
『んんっ、ふぇ……!』
「誰にも抱かれてないようだな」

腕に力が入らない。下半身など、特にだ。繋がった先から卑猥な水音が音を奏でる。

『やぁっ、ルクソード…さ、んッ動かさない、でっ…』
「ならお前が自ら動くか?ナマエ」
『ひぁっあ…く、ふぅ…!』
「ナマエはココ、が善かったんだったな…?」

ルクソードの言葉は耳に入らず、ナマエは唇を噛み締めた

「唇…切れるぞ」
『ん…』
「開けて、舌を絡めろ…」
『んは……』

誘導されるようにきつく噛み締めた唇が薄く開く。
同時に、ルクソードの唇が降り注ぎ、熱い舌とアルコールがナマエの咥内を犯す。

『んっむ、ん……ぁ』
「はっ……」
『んんっ!?ひっぁ、や、ら…』
「ん……っ、ナマエ、」

アルコールの匂いが鼻を霞め、下腹部に熱い液体が注がれるのが体に伝わる。
首筋に吸い付かれた刺激さえ快楽に変わった。

「残念…達しなかったか」
『ふ、ぁ……』
「ワザとだろーが」

カラン、とグラスの氷が音を奏でてテーブルに置かれた。

「失礼だな」
「そっちこそ。先におっぱじめやがって」
「逃げようとしたのでな。入れたら大人しくなったが。なぁ…ナマエ?」

涙を拭う大きな手は優しい。
汗で張り付いた髪の毛を梳くルクソードの胸にナマエは無意識に体を預けていた。

「ほら、ナマエ…シグバールに善くしてもらうといい。今日は乱暴にしない」
『ふ……は、』
「…コート羽織ったままヤるっつーのもまた何かエロいなー」

するりと腰を撫でられ、そのまま流れるように手が太股を撫でる

「震えてんな」
『ふ……』
「ああ、中も、な。」

軽く腰を押し付けると水音と共にルクソードの吐き出した白濁が滴り落ちた。

『…っあ……』
「ナマエ、来いよ」

酒を口に含み、チョイチョイと手招きするシグバール。体に力入らずナマエはだらけたままだった

「ああ、動けないのかな?」
「はっ!ならもっと動けなくしてやるよ」

ナマエの体を抱き上げ、シグバールはソファへ押し倒す。

「ルクちゃん、ナマエの頭、膝枕しとけ」
「?」
「ククッ」

にやにやと笑い、ナマエの頬を掴むと同時にアルコールの匂いが強くなる
こぽりと音をたてて咥内に零された酒の強さと息の出来ない苦しさにナマエは飛びかけていた意識を覚醒させる

『ん……ぐ、っ!?』
「うめぇだろ?」
『かはっ!』
「シグバール…」
「ンだよ。いーじゃんー?美味しい酒は分け合おうぜェ」
「…そうだな」

グラスの中身が無くなったのを見計らってシグバールはそのまま自身を差し入れた

『んぁあっ!!…は…っあ……!』
「相変わらず…イイ、ねっ!」
『ひゃ、あっ!ん…ん、や…ぁ…』
「泣き顔たまんねぇ」

ベロリと舌先で涙を舐め取り、律動を早める。

『ア……、っも…動かなっ…』
「お、来た?」
『ふぁ……っ?』

ニヤリと笑うシグバールにナマエは顔を歪めた。それと同時に律動が止まる。

『やぁ……っ…』
「んー?動くなーって言ったのお前だぜナマエ」
『や、は……』

あと少しで達する、という所で止められ、思わず腰をくねらせた。

「やーらし。自分で腰振るかァ?」
『やっ、だ……お願、い』
「前ん時は乱暴に激しくヤッちまったからよ。今日は優しく、な」
『ぁ…ウ……』

にたりと笑みを浮かべる二人の男の顔。それから自らの意識なんてなく、達されないまま何度も躯を貫かれ


私は快楽に堕ちて行く


「ナマエ…俺達無しじゃーダメな躯に……染まって来ただろ?」
『ふ、く……っぅあ』
「可愛いな。壊したくなる」
「壊すなよォ?大ー事なお人形サンなんだからよ!」
「気をつけるさ」

一度拓かれた躯は元に戻らない。
「凌辱を召し上がれ」と
ナイフ(愛)とフォーク(欲)を差し出す手を


私は受け取るしかないのだ

END


どう終わらせるか悩んだ…
長かったから随分削った!今回は焦らしプレイで(笑)

07.4.7


イトハン