野郎共のあの無邪気な顔が超、気に食わない。
殺してやるか?本当に。
いらいらがおさまりません!


「おっ、ナマエ何してんだ?」
『…………』

廊下の壁にもたれかかるナマエに元気ハツラツ!で声をかけてきたのはアクセル。
ナマエはその飄々とした表情にじわじわと怒りを覚える。

「どしたよ?」
『…放っておいて…』


絞りだすような声で答えるとアクセルは目を見開いた。


「何だお前。変な声出して」
『五月蝿い…いいからどっか行ってよ…』


そういうとアクセルは少しムッとした表情を出した。


「あーはいはい。わかった。悪かったな」


アクセルが背を向けた瞬間、ズキン、ズキンと"奴"がやってきた。


『いっ――――っぁ……!』
「………!?」


あまりの痛みに思わず蹲ると、アクセルが駆け寄る。


「おっ、おい!大丈夫か!?」


震えながらアクセルの顔をみて、ナマエはそのまま意識を手放した。


「ナマエッ!?」
(ああ、もう…痛い…。)


それから鈍い痛みに悩まされながらも、ふと目を覚ますと、見慣れた天井が目に入る


『私の…部屋…』
「起きたか?」


寝ていたベッドがギシ、と唸る。
座っていたのはアクセルだった。


『アクセル…』
「気分、どうだ?」
『……普通。』


そう答えるとアクセルは立ち上がり、何かを用意していた。


『何…してるの?』
「薬。ヴィクセンとラクシーヌが用意してくれた」
『…そう』
「飲めるか?」


そういわれ差し出された薬を受け取ろうとする。が、突然来た痛みに薬を落としてしまう。


『あ…ご、め……っ』
「大丈夫か?……ツラそうだな」


アクセルはベッドに再び座る。


「ちょっとごめん」
『ん?』


そう言ってお腹に暖かい感覚。アクセルの手が痛むお腹を撫でる。それがとても心地良い。


「嫌だったら言えよ」
『あ…りがと…』
「ん。」


撫でてくれる手がとても心地よくて目を閉じる。
不意に、唇に何かが当たり入る感触。


『ん………ッ!?』


それと同時に、冷たい何かが口の中を潤した。


『は…っ……』
「…薬は飲ませとかねーと怒られるからな。あの二人に。」
『…わ、たし一人で…飲め、たのに』
「いーんだよ。俺がこうしたかったんだから。」
『セクハラ…』


悪態を吐きながらもナマエはゆっくりと瞳を閉じた


「眠れば?」
『…いい。獣がいるから』
「ひでぇな」


はは、と笑いながらナマエのお腹をさするアクセルにナマエは頬笑んだ。


ああ、どうしよう。
この痛みに悩まされる事が多かったのに


「また、来月も痛かったらさすってやるよ」
『セクハラしたいだけでしょ?』
「違ぇよ…」
(そんな事言われたら、変に誤解してしまう。ああ……悩み事、また増えちゃった…。アクセルは、私の気持ちにいつ気付くかな。それすらも悩みになってしまう。でも、その悩みは近々解決するといいんだけどな。)


悶々と考えながら、もう一度アクセルにお礼を言うべく顔を向けた。


『アクセル…』
「ん?」
『ありがと。』


(だってオンナノコの悩みはいつだってノンストップ。)



END


ほぁー。意味。とりま、生理痛半端ないよね痛み。


06.7.25


イトハン