羊さんと狼さんの食事情

「龍臣、それくらい食べなよ」

皿の端に追いやられた緑の野菜。
ピーマンを残していることを指摘された龍臣は、子供みたいに不貞腐れた顔でじっとりと私を睨みつけた。

「名前だって嫌いなもんあるくせに」
「今は龍臣の話してるんでしょーが」

小言を言えるのは幼馴染の特権