ヒロインになれそうだった女
「俺、彼女出来た」
いつだってそばに居た宮地は少し照れくさそうな顔をしてそう報告してきた。チラリとこちらを伺うように見るその表情はいつもの様に眉間に皺は無いし、頬なんて赤く染めている。
「マジで?やっとか*、良かったじゃん!どんな子?」
内心、奪われたとか泣きそうとか思ってるけど顔に出さないようにしている私は偉いと思う。だって宮地に嫌われたくないから。だって好きだから。中学の頃からずっと。バスケを頑張る姿も何度も挫けそうになって落ち込んでる姿も、私が秀徳に受かったって聞いた時に喜んだあの顔も。好きな人が出来たって報告してきた恥ずかしそうな顔も好きだった。その時だって笑顔でどんな子?相談乗るよ?ってイイ女友達をやった私をどうか褒めて欲しい。でも家に帰って泣いた。もうそれは凄く泣いて幼馴染を呼び出して愚痴に付き合ってもらったりもした。今思えば最悪である。
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