「春だ!桜だ!お花見だ!!」
「おーおー元気なこって。ブルマンくれ」
「はいはい。因みに私、彼氏ができたの!」
「偽証は犯罪だからな」
「松田さん、私に厳しくない?何で?」
「いつも通りだろ」
「ちなみに誰が恋人か知りたくない?」
「3次元の人物か?紙面上の人物は彼氏と認めねぇから」
「えー…」
「…まあ、実際いても認めねェけど(ボソッ)」
「何か言った〜?お湯沸かしてて聞こえなかった」
「何も。紙面上なら痛いやつだなって思っただけだ」
「酷い」
「で?」
「ん?」
「実際はどうなんだよ。騙されてんじゃねーの?」
「ふっふっふ!気になっちゃう?」
「相手に同情するくらいにはな」
「やっぱり酷いや。ええい、聞いて驚け!」
「おー」
「やる気が感じられない!でも発表するよ!私の彼氏はこの人です〜!」
「じゃ〜ん!俺でーす」
「萩原さんタイミング良すぎ!狙ってたでしょ!」
「いやぁ、一番おいしいタイミングだったしね〜」
「阿保だな」
「松田と違って素直なんだよ、俺は。あ、今日はオススメブレンドにしよっかな」
「今日のブレンドは春に飲みたくなるような甘酸っぱさが感じられる配合でっす!お花見にぴったり!」
「じゃあそれで!ついでに持ち帰りにして俺とお花見しよー」
「ほんと?丁度桜の写真撮りたかったんだ〜!」
「何さりげなく誘ってんだ。お前今日日勤だろ」
「花見したくて後輩に変わってもらって夜勤になったんだよ。先輩の特権?」
「は?」
「で、結局彼氏って誰?俺はすごく気になっちゃうな〜」
「えへへ〜」
「おい、萩原、俺との話が終わってねぇよ」
「彼氏が誰か知ってからでも遅くねーだろ?本当だったら色々やんなきゃだし」
「まぁそうだな」
「待って、二人とも。すごく不穏な言葉が聞こえた気がしたんだけど」
「ん?気のせいだよ。で、誰?」
「わあい、笑顔が怖いよ!警察の人って皆そうなの?」
「さっさと白状しろよ。珈琲が冷めるだろ」
「松田さん急に食いついたね?!」
「「…で?」」
「嘘ですすみませんエイプリールフールだったからちょっと調子に乗りましたごめんなさい」
「ノンブレスで言い切ったね」
「んなことだろうと思ったぜ。嘘ついた罰だ。珈琲おごれ」
「んな?!誰も不幸にしてないじゃん!」
「俺はこの後の時間でいいよ」
「アフターみてぇな言い方すんな」
「えー」
「えー」
「お前ら、その顔やめろ。腹立つ」
「怒られちゃったね、萩原さん」
「そうだね。きっとカルシウムが足りてないんだよ、松田は」
「カフェラテにする?」
「しねぇよ。萩原もあんまりこいつを甘やかすなよ」
「花見したいのは本当だしたまにはいいじゃんねー」
「ねー」
「…じゃあ夜は空けとけ。夜桜帰りに家まで送ってやるよ」
「まじか!丁度ブルームーンだったから夜桜も撮りたかったの!やったー!!」
「…結局お前も行きたいんじゃん」
「変な虫が付くよりいいだろ」
「まぁね」
ありがとうございました。
また気になることなど頂けましたら幸いに思います。