スティンガー

初めて貴方に会った時、それはそれは目を奪われました。
長い長い銀色の髪が雨に濡れて、私には神様のように見えました。

そう言うと彼はくっくっと、声を押し殺す様に笑って、
「神なんぞ信じてんのか」
って馬鹿にした様に私を見てきた。

馬鹿にされているにもかかわらずその笑顔にも見とれてしまう私は貴方にはどう映っているのかしら。

私と貴方は住む世界が違うって言うことは彼の話を聞いている内になんとなく、感じました。直接的に貴方は言わないけれど。その胸に入っている拳銃とか、いついかなる時も気を抜かない癖とか、たった少しの時間一緒にいるだけでわかります。
貴方がなにをしているのか私には見当もつかないけれど、どうして貴方は私に会いにきてくれるのでしょうか?

貴方の隣にいつまでもいたい。

そう一言いってしまったら貴方はどんな顔をするのでしょうか。

「お前はそのままでいい」

一昨日ほど前、唐突に貴方が私にいった言葉。それはどう言う意味なのでしょうか。貴方はそれから外へ出ていってしまったからその言葉の意味も聞かずにいるの。

貴方は不変を望まないけれど、私は貴方といたいだけだから、貴方の色に染めてくれていいのに。その真っ黒な色に染められたいのに。
だけど、貴方が変わらない私を望むならもう少しこのままでいいかな。とも思うの。そう告げた私をみて、貴方はきっとまたくっくっと押し殺した様に、笑うのでしょうね。だけど私にはその顔が少し嬉しそうに見えてしまうの。

危険な香りだわ。

敬愛なるG氏に捧ぐ
29.06.09