無防備ミズキくん♀と実は理性総動員な金剛さんの話
※一応付き合ってる金ミズ♀
勝手に借りた金剛の服を着て、意外とふかふかな金剛のベッドに飛び乗る。
最近付き合い始めた金剛はオレよりずっと年上のおっさんだけど、メシは美味いしわがままも何だかんだで聞いてくれる。仕方ないと笑う顔が気に入っていた。
「こーら、ミズキ。また下着見えてるぞ」
立てた片膝を抱え込む様な体制で、ぼんやりとスマホを眺めていると、隣から困ったような声が聞こえてくる。
またかと鬱陶しく思いながら視線を声の方へ向ける。
そこには思い描いた通り、困ったような怒ったような、変な顔をした金剛がいた。
金剛は少しは恥じらい持てとか何とか言いながら、オレの脚をぴたりと閉じさせる。
「別にいーじゃん、金剛しかいねーし」
「あのなぁ…」
むっと頬を膨らまして不満を金剛に伝える。
金剛は頭を掻きながらため息をつく。
意味がわからずじっと金剛を見つめていると、両腕を掴まれる。
そのままぐっとベッドに押し倒される。
「は、なんだよ…っ、 」
目の前には何かを抑えるようにぎゅっと口を結んだ金剛。その後ろには大分見慣れてきた金剛の部屋の天井。
状況に頭が追いつかずばちばちと瞬きをしていると、金剛の顔がどんどん近づいてくる。
「俺がミズキの事めちゃくちゃにしたいと思ってる、なんて考えないのか?」
耳元で囁かれた言葉は今まで聞いた事のないもので、まるで別人だ。頭の妙に冷静な部分でそう考える。
何も言わないオレに金剛はどう思ったのか。二の腕当たりを掴んでいた手の片方が、ゆるゆると肩にあがり首筋をなぞる。
何となく、怖いと思った。
「…わっ、けわかんねぇ!」
目の前の金剛が知らない人に見えて、思わず振り上げた脚は金剛の下半身に丁度よくぶつかる。
「オレ今日は帰る!」
適当に放り投げていた上着を掴み、袖を通しながら玄関の方へ進む。
未だベッドの上でうずくまっている金剛を一瞥して、オレは部屋を出た。
「なんなんだよクソ…っ」
頭から離れないギラギラとした金剛の目、ゾクゾクと何かが全身を這い上がるような感覚。沢山の初めてに混乱しながらオレは家へと戻るのだった。
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