セレスちゃんとキス
「セレスちゃんの唇綺麗…柔らかそう」
「…何を言っていますの?」
私の素直なこの口は思いを全て垂れ流してしまったらしい。目の前に座り優雅にロイヤルミルクティーを飲んでいたセレスちゃんが眉をひそめながらこちらを見ていた。
やってしまった。絶対に気持ち悪がられてる。
「ち、違うよ?…あの、ただ形も綺麗だしすごくしっとりだし、その…羨ましいなって…」
セレスちゃんの反応が怖くて、ぎゅっと目をつむり俯く。しかし何も反応がなく、不思議に思って少し視線を上げてみると、セレスちゃんは何やら考え込むように口許に手を当てていた。
「試してみますか?」
「え、何を…」
「もちろんわたくしの唇の柔らかさを、ですわ」
訳が分からず固まる私をよそに、セレスちゃんは静かに席を立ち、私の方へぐっと顔を近づけてきた。
そして、そのまま綺麗な顔が近づいて、やがて訪れた唇への柔らかな圧迫感。
「どうでした?わたくしの唇は」
「す、ごく柔らかかったです…」
ゆっくりと顔を離しながら質問を投げ掛けるセレスちゃん。ばくばくと煩い心臓を押さえながらそう答えると、セレスちゃんはとても楽しそうに笑っていた。