手を繋ごう
ぎゅう、と握られた手を見て、思わず固まってしまった。隣を見ると、いつもと変わらぬ様子の一彩くんが満足そうにニッコリ笑っている。
「都会の恋人は手を繋ぐものだって、藍良が言っていたんだ。合ってるかな?」
「う……うん。合ってるよ」
「そうか、それなら良かった!」
確かに手を繋ぎたいとは前々から思っていた。けれどこうも突然手を繋がれると、何となく気恥ずかしくて、胸が甘く高鳴ったまま落ち着いてくれない。手を繋いでいるだけなのに、緊張して上手く話せなくなってしまう。
それでも、離すのは惜しかった。一彩くんの骨ばった男の子らしい手が、ぎゅっと強く温かく私の手を包み込むから、離そうだなんて思えなかったのだ。
「手を繋ぐのは藍良ともよくするけれど、なんだか少し不思議な気持ちだよ」
「不思議?」
そろりと彼の横顔を覗き見ると、彼は柔らかそうな頬をほんのりと赤くして、にっこり幸せそうに笑っていた。眩しい笑顔が、不意にこちらを向いて私の心臓を貫く。
「うん。心臓の辺りが凄くドキドキして、不思議な感じがするよ! でもすごく幸せな気分なんだ。都会の恋人って皆こんな思いをしていたんだね!」
真っ直ぐ、きらりきらりと無邪気な瞳が私を見つめる。彼のその視線に射抜かれた途端、必死に平気なふりをしていた顔が火を噴くように真っ赤になってしまった。
「う……うん、私も……幸せ、です」
ぎゅう、と指先に力を入れて手を握り返す。じんわり汗をかいた手のひらも、不思議とちっとも不快ではなかった。ぎこちない声で私が返事をすると、一彩くんは益々嬉しそうに笑って、私よりずっと強い力で私の手を握り直してくれた。
いつか、このドキドキもおさまって、こんなふうに手を繋ぐことが当たり前になるのだろうか。今はまだ、ちっとも想像がつかないけれど。
「都会の恋人は手を繋ぐものだって、藍良が言っていたんだ。合ってるかな?」
「う……うん。合ってるよ」
「そうか、それなら良かった!」
確かに手を繋ぎたいとは前々から思っていた。けれどこうも突然手を繋がれると、何となく気恥ずかしくて、胸が甘く高鳴ったまま落ち着いてくれない。手を繋いでいるだけなのに、緊張して上手く話せなくなってしまう。
それでも、離すのは惜しかった。一彩くんの骨ばった男の子らしい手が、ぎゅっと強く温かく私の手を包み込むから、離そうだなんて思えなかったのだ。
「手を繋ぐのは藍良ともよくするけれど、なんだか少し不思議な気持ちだよ」
「不思議?」
そろりと彼の横顔を覗き見ると、彼は柔らかそうな頬をほんのりと赤くして、にっこり幸せそうに笑っていた。眩しい笑顔が、不意にこちらを向いて私の心臓を貫く。
「うん。心臓の辺りが凄くドキドキして、不思議な感じがするよ! でもすごく幸せな気分なんだ。都会の恋人って皆こんな思いをしていたんだね!」
真っ直ぐ、きらりきらりと無邪気な瞳が私を見つめる。彼のその視線に射抜かれた途端、必死に平気なふりをしていた顔が火を噴くように真っ赤になってしまった。
「う……うん、私も……幸せ、です」
ぎゅう、と指先に力を入れて手を握り返す。じんわり汗をかいた手のひらも、不思議とちっとも不快ではなかった。ぎこちない声で私が返事をすると、一彩くんは益々嬉しそうに笑って、私よりずっと強い力で私の手を握り直してくれた。
いつか、このドキドキもおさまって、こんなふうに手を繋ぐことが当たり前になるのだろうか。今はまだ、ちっとも想像がつかないけれど。