「え……ブライダル企画なのにジュンくん出なかったの?」
「なのにってなんすか、オレ別に関係ないですよねぇ?」

 この前シャッフルユニットでブライダル企画を行なったらしく、なまえはそのMVを観ながら驚いたようにオレを見てきた。

「だってジュンくんだよ? ジューンブライドだよ!? ブライダルといえばジュンくんでしょ!」
「まぁ今秋っすけどね。結婚って意外と六月より秋の方が多いらしいっすよぉ」

彼女の隣に腰掛けて画面を覗き込む。皆ビシッときまってるなぁ、と感心していると、なまえが何か悪巧みをしているときのような笑みを浮かべた。

「ねぇねぇ、この企画、皆がそれぞれプロポーズの言葉を言うPVがあるんだけど……ジュンくんもやってみてよ、ジュンくんのプロポーズ聞いてみたい!」
「ハァ!? い……いやいや、流石にそれはちょっと……」

 なんで、と不服そうな顔をされるが、プロポーズの予行なんて恋人相手にできるわけがない。そんなのこれから先本気でプロポーズをするときに格好がつかないに決まってる。

「いや、絶対しませんから! 心配しなくても遅かれ早かれどうせあんたは聞くんですから良いでしょうがよ……」
「……そ、そっか……? ふふ、じゃあ大人しく待ってようかな」

 今のちょっとプロポーズっぽかったか……? と不安になってなまえを見ると、ちょっと照れたように、でも幸せそうに笑っていた。結婚してください、なんて本当は今すぐにでも言いたいけれど、もっとちゃんと色々考えてからじゃないと。

……あんたのこと幸せにできるって、胸を張って言えるようになってからじゃないと。