さすが男子高校生。
だってさ、私たち付き合ってまだ2週間も経ってなかった気がするんだけど……
「だめ、ですか...?」
「駄目。」
「なんでですか。付き合ってるのに。」
「そうだけど、凛は手が早すぎ。ほら退いて。」
「............イヤです。」
凛と付き合い初めて2週間も経ってないはず。
彼は私の上に乗しかかり、私は彼に組み敷かれ、現在進行系で襲われている状態だ。
目の前に居る彼の目的はただ一つ、セックスだ。
さすが男子高校生というかなんというか、会えば同じようなことを繰り返している気がする。
「凛、そんな顔しても駄目だから。」
そう言えば、必ず甘えるような顔をする。
よく懐いているペットを連想させるが、目は獲物を捉えた獣のようにギラついている。
この時の凛は一向に退こうとしない。
お互い譲る気などないので、どちらか(この場合は凛)が折れるまでこの状態が続く。
まぁ、今に始まった話しでは無いのだけれど。
黙って見つめ合うこと数分。
凛が先に目を逸らした。
やった、勝った。
凛は溜息を一つ漏らしたあと、そろそろと私の上から退きはじめる。
その姿にすっかり安心しきった私は警戒心を解いてしまっていて、凛の企み笑いに気づかなかった。
「.........なーんてな!」
「...は?っちょ、待、り...ん!」
「油断大敵〜」
そう言って、また凛に組み敷かれた。
押し退けようにもさっきより頑丈に密着していてビクともしない。
その間に、顔を埋めた凛に鎖骨を舐められた。
ぞわぞわと電気が走る感覚。
今日はやばい。
本気かもしれない。
「ちょっと凛!駄目って言ったじゃん!」
「でも璃黛さん、ビクってなりましたよね?」
「......条件反射だから!」
「ふーん。ま、別に良いけど。...そう言ってられるのも今のうちだけっすよ。」
「だから駄目!!」
「いつも駄目って、こっちが駄目だっつの!」
「.........りん、おこるよ。」
そう言えば動きがピタリと止まる。
怒られるのは嫌らしい。
マズイと思ったのか、見れば凛は焦り顔。
「.........今日のところはこれで辞めます。」
無言で凛の目をジッと見てたら、そう言って仕方なく私の上から退いた。
その後、むくれ顔で凛は一言。
「けどすみません、俺あきらめ悪いんですよ。」
「..................」
「璃黛さんが折れるまでやりますから!」
意地悪そうな顔でにっ、と笑った。
凛が言うように私が折れる日も近いのかもしれないと、今日そう悟った。
日常の狭間
2016.07.22了
すみません、俺あきらめ悪いんです