いずくとあの子について

今、僕の目の前にはエリちゃんより少しだけ小さい女の子がいる。白に近い銀色のサラサラとした髪の毛に空色のキレイな瞳の女の子。
パチクリと大きな瞳を瞬かせて僕の顔をジッと見ている。

…ちょっと恥ずかしい。
あんまり見ないで欲しいな…。

そんな女の子の名前はレナちゃん。

相澤先生曰く、いつの間にか根津校長自慢の雄英バリアを潜り抜けて敷地内に入り込んでいた不思議な女の子らしい。

先生たちは急遽その対応をしなくちゃいけないとかなんとかで僕たちが生活している寮に連れて来られたんだけどたまたま寮の入口付近にいた僕に白羽の矢がたった。

…なんで???

「え…っとはじめまして。僕、緑谷出久っていいます。よろしくね」

「みどりや…いずく」

「うん。みどりや、いずく」

「いずく…。いずって呼んでもいい?」

「も、もちろん!」

「レナちゃん、でいいのかな?」

「うん、レナの名前はレナっていうの」


エリちゃんのように笑い方が分からないのか、笑うのが得意ではないのか、表情筋が乏しいのか…いずれにしてもエリちゃんのようにいつかはレナちゃんの笑顔が見れたらいいなって思う。


「あのね、いず」

「なぁに?」

レナちゃんに名前を呼ばれてレナちゃんの顔を覗き込むとキレイな空色の瞳がキラッと光ったのがわかった。そしてレナちゃんは唐突にポツリと呟いのだ。

「いずは、かっちゃんって人がキライなの?」

「え"…」

いずくとあの子について
そ、そんなことないよ!

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