だびくんとあの子について
「というわけで拾った」
「なにがというわけで、だ。返してこい」
敵連合の仲間が集まるバーに久しぶりに顔を出せばリーダーは顔についた手の指の隙間から見える赤い瞳を僅かながらに大きくしたあとスッと細めて俺のコートを握りしめている子どもを指さしてと無情にも返却を促した。
「てか、なんだよ。そのガキ」
「だから拾ったんだって。カワイイだろ。レナちゃん」
「名前を聞いたんじゃねぇよ」
俺とリーダーの会話で不穏を感じ取ったのかレナちゃんは俺の顔を下から見上げて不安そうにキュッと眉を寄せている。
「だびくん」
「おーおー、リーダーは酷いやつだなァ」
レナちゃんの目線に合わせるようにしゃがみ白銀の髪に指を通しながら小さな丸い頭を撫でた。
「レナ、かえる?だびくん、めーわく?」
うるっと空色の瞳を揺らしたレナちゃんは俺の元にフラフラと寄ってきてポスンと身体を埋めた。
「迷惑じゃないよ。俺と遊ぼォぜ」
「うん」
リーダーのことはこの際無視を決め込んで俺はレナちゃんの小さな身体を抱き上げて、自室へと向かうことにした。
だびくんとあの子について
だびくん、いたいのなおしてあげるね
だびくん、いたいのなおしてあげるね