その恋人、確信犯

「わ、!」

「! ナマエ!」

「大丈夫かい、ナマエさん」

「ありがとう、コンウェイ」

コケて倒れそうになったナマエを支えたのはオレ……ではなく、コンウェイ。
くそ、もう少しナマエの近くで歩いていればオレが……!

コンウェイは悔しそうにしているオレを見てしてやったり、というような顔をしていた。

クソッ……! ナマエも恋人であるオレを前にコンウェイに向かってえへへ、なんてデレデレしやがって……あの顔は他のヤツには……。

「……ちくしょ、」

……ンなこと、思っても仕方ねェ、し……

「スパーダ? どうしたの?」

少し前を歩いていたはずのナマエが目の前に来てオレの顔を覗き込んだ。

「ち、……ッ!!」

っっっか!!!!

「べッ……別に何でもねーよ!」

ぷいっと顔を横に向けてナマエを尻目にずんずんと歩き出す。

「ねえねえスパーダ」

ナマエが少し小走りしてオレと並ぶと、

「嫉妬した?」

と小声で耳打ちをした。

ぎょっとしてナマエの方を向くと、ニヤニヤ、してやったり、みたいな顔をしていた。

何だか居た堪れない気持ちになって、乱暴にナマエの手を取って、止めていた足を再び動かした。

「……今度はコケんなよ」

「スパーダが隣にいるんだから大丈夫だよ」


(で?質問の答えは?ねえねえ!したの??ねえ!)

(う、うっせー!! ……し、してたら悪ィのか?!)

(……ふふっ)

(笑うなーッ!)


//2019.11.17