「シトロンさん、ヴァイオリンの練習ですか?」


「オー!ヒメ!そうネ、今度の公演のために練習してたヨ!」


「ヴァイオリン得意なんですよね…!もし良かったら、ここで見ててもいいですか?」


「もちろんネ!ヒメがみてくれるならやる気がワキワキしてくるヨ〜。」


「ふふ。やる気が湧いてくる、でしょうか?」


「それダヨ!ヒメはモノとりネ〜。」


「も、ものは取らないですよ…!」



ヒメと話してると楽しいネ!表情がコロコロ変わって面白いヨ。ヒメの可愛い笑顔もみれて、日本語の勉強にもなって移籍二丁目ネ!
もっとワキワキしてきたヨ〜。



「今ならいい演奏が出来そうネ!ちゃんとみててネ〜。」


「はい!しっかり見てますね。」



〜♪



✩.*˚


「…す、すごいです!ヴァイオリンが弾けるって言うのは聞いてたんですけど、こんなにお上手なんですね…!」


「そんなに褒められたら照れるネ〜!」


「でも本当に感動しちゃいました…!私楽器なんて弾けないので、こんなにも綺麗な音が出せるシトロンさんを尊敬しちゃいます。」


「ヒメ楽器ひけそうなのにネ〜。ピアノとか弾いてそうダヨ!」


「あはは…よく言われます。でもかなり前に授業で習ったリコーダーくらいですよ、楽器の経験なんて!シトロンさんみたいに上手に弾けたら楽しいんだろうなぁ。」


「オー!それならヒメもヴァイオリン弾いてみるネ?」


「え、ヴァイオリンですか!?楽器初心者にはハードルが高そうな気が…。」


「安心するネ!ワタシが千鳥足で教えるヨ!」


「千鳥足だと困っちゃいますけど…、シトロンさんが良ければ、手取り足取り教えてくれますか?」


「もちろんネ!早速弾いてみるヨ!」


「はい。よろしくお願いします!」


「まずは足を肩幅までスラックスして開くヨ!」


「…リラックス、でしょうか?」


「そうネ〜!ヒメは右利きだから、左肩にヴァイオリンをのせるヨ。」


「こんな感じですか?」


「うーんヴァイオリンを床にヘイコーして構えるヨ!」


「床に並行…、出来てますか?」


「ちょっと違うネ〜。こんな感じヨ!」


「…っわ!シトロンさん…!」


「オ〜?ヒメどうしたヨ?」



顔がリンゴみたいネ〜!真っ赤で美味しそうネ。


「…あ、ごめんなさい。ちょっとびっくりしちゃって…、」


「…ヒメ、顔が近くて照れてる?」


「え、シトロンさん…!…っ、か、からかってますね…!」


「オ〜残念ネ…。照れてるヒメをもっと見てたかったヨ。」


「か、完全に遊ばれてます…!」


「遊んでなんかないヨ!ヒメは本当に可愛いネ〜!」


「もう勘弁してください…。」


オ〜。教える予定だったのにヒメがギブアップしちゃったネ…。


「…シトロンさん、日本語上手に喋れるものも結構あるんですか?」


「さっきのはドラマでみたセリフヨ!テンマが言ってたのをマネしたネ〜。」


「天馬くんのドラマのセリフだったんだ…。びっくりした…。」


「…ヒメ、怒ってるネ?」


「怒ってないですよ…!ただちょっと心臓に悪いと言いますか…。は、恥ずかしくて…。」


「それなら許してくれるネ?」


「もちろんです!怒ってないので、そんなに落ち込まないでください…!私こそ、変に驚いちゃってすみません。」


「…やっぱりヒメは変わらないネ〜。」


「…え?」


「初めてあった時からずっと優しいネ!」


「初めてあった時…。私、シトロンさんになにかしましたか?」


「ヒメは知らなくて当然ネ!ワタシがヒメに初めてあったのは商店街で買い物してたときヨ!その時は今より日本語が分からなくて困ってたワタシをみて、迷わず声をかけてくれたヨ。ヒメもワタシの言葉が理解できなくて困ってたケド、ずっと真剣に聞いてくれたネ。」


「そんなことが…、すみません。私その事は覚えてなくて、シトロンさんにはここで会ったのが初めてだと思っていました。」


「あの日ワタシはフードを被ったいたネ。顔も見えなかったし知らなくて当たり前ヨ!それでも、ワタシはすごく嬉しかったヨ!ヒメのおかげで助かったネ。アリガトウ。」


「私はそんな大したことは…!でも、その時シトロンさんのお役に立てたなら、良かったです。」


「誰にでも優しいところがヒメのいいトコロネ!そんなヒメに今もたくさん助けられてるヨ。いつもアリガトネ!」


「私こそ。シトロンさんといると、いつも明るくて優しい気分になれるんです。いつも元気をありがとうございます!」


「お堅い様ネ!ヒメ、これからも変わらず優しいヒメでいてネ。ワタシも今度はイジワルしないヨ。次は一緒にヴァイオリン弾いてくれるネ?」


「お互い様、ですね!私で良ければ。というかシトロンさん…やっぱりあれはいじわるだったんですか?」


「オー!ジョーダンネ!イジワルじゃないヨ!ヒメ、ワタシもっと日本語の勉強するヨ!そしたらもっと仲良くなれるネ?」


「今でも充分仲良しですよ!焦って日本語を覚えなくても、ゆっくり一緒に勉強していきましょう。そしたらもっと、シトロンさんと色んなお話が出来ますね!」




やっぱりヒメは変わらないネ。あの時からずっと、優しくて可憐で、とってもキュートなレディネ。MANKAIカンパニーでこんなにも賑やかで楽しく過ごせるのは、きっとアナタのお陰ヨ。ヒメが手取り足取り教えてくれるから、日本語もすぐに蒸発しちゃうネ!もっと勉強して100点取れたら、今より上手な日本語で感謝の気持ちを伝えるヨ!その時は一緒に、ダイスキの気持ちを込めテ。