なんか今日、降谷さんと接触率が高い。
こんなにスキンシップが多い人だっけ?
「すまない。そんなに怒らないでくれ」
おぉ……降谷さんが弱ってる?しおらしい?……まぁどっちでも良いけど、こんな状態になることもあるのかとちょっと感動。
1人で前を見たままそんな事考えていると、勘違いした降谷さんが焦りだした。
「真昼、悪かった!!だから、無視しないでくれ!!」
『してないです!!てか、なんかキャラおかしくないですか!?』
別に降谷さんの全てを知ってる訳じゃないから、それがおかしいかどうかもわからないけど……あ、旭兄さんに聞いたら分かるかな?
まぁとりあえず、引っ付き虫になっている降谷さんを引き剥がすことに専念しよう。
『降谷さん、少し力緩めてください。身動き取れないです』
「嫌だ……何処にもいかないでくれ………」
『何処にも行かないですけど………でも、このままだと私が降谷さんを抱き締められないです』
「…………狡いぞ」
そう言いながらも少し力を緩めてくれたので、方向転換して降谷さんに抱き付く。
今日はなんか恥ずかしい事ばっかりしている気がするな………
『本当に、どうしたんですか?』
「いや………」
『別に言いたくないなら聞きませんけど。でも、私は降谷さんが寄り掛かったくらいで折れるような人間ではないことは覚えていてください』
「真昼………」
『あ、もうお昼ですよ。お腹空いたので早く準備しましょう?一緒に!!』
そう笑って言えば、頷きながら私を離してキッチンに向かう降谷さん。
私はその背中にそっと触れ、大丈夫ですよと声をかけた。
此方をみてありがとうと言った降谷さんの表情に安心した。
* * * * * *
「ところで、お前が頼みたかった重労働って何の事だったんだ?」
『あぁ……って、本当に頼んでいいんですか?お疲れでは?』
「問題ない。お前の可愛いお願いだからな」
『(お願い自体は可愛くはないと思うが………)じゃぁとりあえず、動きやすい服に着替えないといけませんね』
昼食を終え、ソファでゆっくりしているときに、降谷さんが思い出したように聞いてきた。
すっかり忘れていたが、アダムとイヴをお風呂にいれる任務が残っていた。
とりあえず、降谷さんに動きやすい服装に着替えている間にアダムとイヴを浴室に連れていく。
シャンプーとかブラシを準備し終え、リビングに戻れば着替え終わった降谷さんがいた。
『じゃぁ早速取りかかりましょう』
そう言って降谷さんを浴室に誘導する。
扉を開けた先にいたアダムとイヴに驚いて立ち止まった降谷さんを浴室に押し込み、扉をしっかり閉める。
「まさか………」
『フフン………アダムとイヴのシャンプー、手伝ってもらいますよ?』
「…………よろこんで」
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