『ふぁあああっ』


昨日休んだせいなのか、日ごろの生活が堕落しているせいなのか、ものすごく眠い。
きっと後者だろうけど。

「ずいぶんと眠そうね?」

「夜更かしでもしたか?昨日結局休んじゃうし」

『日ごろの生活態度を悔んでいたところです…』


あぁ、こんな何気ないやり取りは中学以来だなぁ。
なんて任務中にもかかわらず暢気に思ってしまった。




当然の如く、午前の授業は睡眠授業に移行した。


「真昼ったら結局昼まで爆睡するんだから、あきれたもんよね」

『眠かったんです―』

「数学のとき先生ぶちぎれてたけどそれでも起きない真昼ってすごいわよね」


あれだけ耳元で叫ばれたら誰だって起きるわ。
一応任務中だしね。
意識なくなるまでの熟睡はしません、はい。



『もー今日は帰りたい…眠すぎる…』

「あんたいっつも眠そうじゃない。それに昨日も来なかったくせに」


帰りたいとこぼすと園子に文句を言われた。
ごく普通の学生時代を過ごせたのはもう大分前だからな。
綱吉にこの話をされたとき楽しそうだとは思ったが…
授業が面倒だということはどんな状況でも変わらんな。


『もう今日は睡眠授業にするよ…で、今日は早く寝て規則正しい生活に戻します』

「あ、それはそうと2人とも!!今週末暇かしら?」




目まぐるしく話題が変わるのはどこの女の子でも一緒ってわけか。



『まぁ今のところ特に予定はないけど…』

「私も週末部活休みかな」


私と蘭の週末の予定を聞くと不敵な笑みを浮かべ、勝ち誇ったように言ってきた。

「じゃぁ、今週末に辻元由紀彦のショコラ食べにいかない?」

「えぇ!?あの金賞を受賞したショコラティエの?」


『え…誰それ』

「真昼知らないの!?あれだけ甘いもの好きなくせに!!」


悪かったな…知らなくて…
誰が作ってるかなんて気にしないし。

『悪かったわね…』


「まぁでも予定ないなら行きましょう!!」

『確かに食べてみたい気も…』

「真昼がそう言うなんて珍しいー。楽しみね!!」




何とも普通の女子高生になりそうだ…






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