『あ、私が住んでるマンションここです』
「ここ……ですか?」
『女子高生が1人でこんなところに住んでいるって、やっぱりおかしいですよね……』
綱吉達め………バレても大丈夫なようにワンルームあたりにしておいた方がいいと思ったのに……
余計に怪しまれるだろ…相手は探り屋バーボンなのに…………
「いえ、僕の家と近かったので驚いているんです。ここからはそんなに離れていない所ですので」
『そうだったんですね……それでも、遠回りさせてしまいましたけど……』
「僕が好きでやったことですので、気にしないでください」
『……ありがとうございます』
「いえ、あまり夜に1人で出歩くものじゃありませんよ?」
『善処します』
「正直ですね…では、失礼します」
『はい、ありがとうございました!!』
うん、色んな意味でありがとうございました。
なんて頭の悪そうなことを考えながら部屋に入る。
するとリビングの方から此方を伺う4つの目があることに気付いた。
いつも飛び付いてくるのに、何故今日はそんな遠くにいるんだ?
『アダム?イヴ?』
名前を呼べば、そろそろと近付いてきて腕の近くで鼻をクンクンさせている。
なんかその腕に何かあっただろうか?
『あ………まさか、他人の匂い……か?』
そう検討をつけて呟けば、そうだといわんばかりに喉をならしたり尻尾で私の腕を叩いたりしてくる。
なにがそんなに気に入らないんだか。
まぁいい、とりあえず風呂に入って寝よ。
* * * * * *
「さぁ、今日は金曜よ!!」
「楽しみねぇ!」
『……なにがそんなに楽しみなんだか』
口ではそういいつつも、結構楽しみだったりする。
京子やハルとはしょっちゅう泊まりに行ったり来たりしていたから懐かしい。
『帰りにスーパー寄らない?冷蔵庫空なんだよね〜』
「いいわよ!!お菓子やジュースも買っていきましょう」
『お嬢様がお菓子やジュースって……』
「何よ、なんか文句あるの」
『いいえ?お高く止まってるお嬢様なんかよりずっと身近な感じがしていいと思うよ』
「誉められてる気がしないんだけど」
「まぁまぁ園子…」
ファミリーの御令嬢やら御子息なんかはもう自分が1番よ!っていうプライドがすごい。
以前、ザンザスの執務室で寝ているときにどっかの御令嬢が乗り込んできた。
随分ザンザスにご執心のようで、私の存在が疎ましかったのだろう。
私を見るなりヒステリックに喚きたててきた。
それ以来、お嬢様というものに苦手意識が芽生えたんだ。
『で、結局夕飯はどうする?』
「鍋とかいいんじゃない?寒くなってきたし」
「蘭、ナイスアイディア!!」
『お嬢様が鍋………』
「やっぱ馬鹿にしてるでしょ!」
『してないしてない。じゃぁ鍋の材料買って帰りますか』
「「さんせーい!」」
途中でコナン君と合流してスーパーで買い物をすませる。
……ついでに土鍋も購入した。
一人暮らしじゃ鍋は使わないからね。
小さめなのを買ったつもりだったけど、結構重たいんだコレが。
「真昼姉ちゃん、大丈夫?重そうに見えるけど…」
『大丈夫、どうせすぐそこだし』
「もう見えてるの?」
『うん、目の前のマンション30階』
「もしかして真昼もお嬢様?」
『私がお嬢様にみえるのか?』
「「見えないね」」
『喜ぶべきか嘆くべきか』
はぁっと溜め息をついてマンションのエントランスで入口のドアのロックをはずす。
エレベーターが丁度1階にあったので、待たずに乗り込むことができた。
上の階の方に止まっているときは思わず舌打ちをしてしまいそうになる。
30階に到着し、部屋に向かう。
「角部屋なんだね」
『うん。夜は景色最高よ?ベランダも広いしね。でも、コナン君は誰かが一緒にいるときだけ出るようにしてね?危ないから』
「分かった!」
『あ、ここよ』
1度土鍋を下に置き、鞄からカードキーを取り出す。
差し込み口にカードを差し込み、鍵を開ける。
扉を開けた私の目に飛び込んできたのは…………アダムとイヴ。
まずい……忘れてた。
「どうしたの?」
『だいぶ今更なんだけど……3人は動物大丈夫?猫とか……』
「大丈夫よ?むしろ好き」
「私も」
「僕も大丈夫だよ!!猫がいるの?」
『あー……ちょっと大きな猫が…いるかな?まぁ、襲ってきたりはしないから』
「え……そんなに大きいの?」
『まぁ百聞は一見にしかずって言うしね!!入るか』
頭に?を浮かべる3人を横目に再び扉を開けた。
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