「関西人にしか見えないっちゅうわけでおまんがな!!」
きなり話し方が変わったコナン君に周りは困惑する。
それでも気にせずにおかしな関西弁で喋り続ける。
「それにや!おっちゃんタバコ左手に持ってたようやけど……おっちゃん右利きとちゃいまっかー?ラーメンの箸、右側に置いてるさかいなァー!」
「コラ止め!その喋り方………」
服部君がイライラしたようにコナン君に変な喋り方を止めさせようとするが、コナン君は構わず喋り続ける。
しかし、先にしびれを切らしたのは……甘粕さんだった。
「ええ加減にせぇよコラァ!!!急にけったいな関西弁使いよって……どーいうつもりじゃボケェ!!」
「か…関西弁……」
「あ、いや、これはTVでよく聞くケンカ言葉をマネしただけっスよ……このガキが急に変な喋り方をするからイラっときて……」
『下手な関西弁を使われてイラッとくるのも関西人の特徴よね』
「お前、さっきからケンカ売ってんのか!?」
なおも言い訳をする男にイラッときたのでコナン君を加勢すれば、また反論された。
『勝手に買わないでもらえる?てか、もうバレたんだから大人しく白状すればいいのに………イライラするなぁ』
「なんやとこの小娘!!」
『はっ……その小娘の挑発にのって関西弁丸出しですけど?』
「……くそっ!!」
「蘭ちゃん……真昼ちゃんなんか怒ってんのやろか?」
「うーん……多分イライラしただけなんじゃないかなぁ?あんまり長時間拘束されるの好きじゃないから……」
私が犯人……甘粕さんと会話をしている間、蘭と和葉ちゃんがそんな会話をしているなんて気付かないまま、コナン君にバトンタッチして推理の続きを話させる。
まぁ、勝手に私が割り込んだだけなんだけどね……
「甘粕さんが毒の飴玉を使って人を殺した……犯人だって事がね!……って新一兄ちゃんが……電話で言ってたよ!」
残りの推理をはなし、甘粕さんが犯人だという証拠を突き付けた。
コナン君はニヤニヤしながら服部君の方を向いていた。
反抗を暴かれた甘粕さんは、テーブルをひっくり返し、ナイフを取り出した。
「オラァ!どけぇ!」
『……コナン君!!』
「うわぁ!!」
油断したコナン君の腕を引っ張り、私の後ろに追いやる。
甘粕さんはナイフを振り回しながら私に向かってきた。
さっきチクチク嫌がらせした報いだろうか?
でも……
ガキンッ!!
『………残念でした』
「なっ!?」
「嘘だろ……」
『これは……オマケだっ!!』
長時間拘束されたストレスと八つ当たりされたイライラが相まって思わず素手でナイフをへし折ってしまった。
うん、中々いい音したよ。
その勢いのまま、オマケで顎を殴ったら気を失ってしまった。
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