初めに、赤井さんについて認識合わせを行った。
彼女が何処まで知っているか分からないからだ。



『明美さんは、最近の赤井さんについて何処まで知ってます?』

「大学院生の沖矢昴として、工藤新一君の家に居候中。隣人の阿笠宅にいる志保……今は灰原哀ね。その子の護衛が目的……って事ぐらいかな?」

『………もしかして、それも調べたんですか?』

「結構大変だったのよ?」

『明美さんの情報収集力、凄まじいですね……』


想像以上過ぎて開いた口がふさがらない。
これなら、面白いものがみれるかも……とニヤニヤが止まらない。
とりあえず、明日から開始と言うことで纏まった。

意気揚々と部屋を出ていった明美さんに、苦笑した。
私も今住んでいる家に戻るため、ある程度片付けをし、アジトを後にした。







* * * * * *



明美さんが2人の護衛についてもう3日。
コナン君と赤井さんからの連絡は特にない………といっても、赤井さんの連絡先知らないんだけどね。

そして、今日も朝食と昼食をしにポアロへ………
まぁ今日は久々だけどね!!



「いらっしゃいませ………あら真昼ちゃん、久しぶり!!」

『久しぶりです。梓さん』


「真昼!!」

「真昼姉ちゃん!!」

『え?』


店に入り梓さんと話していれば、テーブル席の方から名前を呼ばれた。
目を向けると、想像通りのメンバーと想定外の人物がいて、反応が遅れた。



「真昼じゃないですか。お久しぶりですね。連絡がつかなくて心配したんですよ?」

『お、お久しぶりです……』

「真昼と安室さんって、知り合いだったの!?」

『え、うん…まぁ……』


非常に気まずい………
降谷さんの告白(多分……)以来、会ってもいなければ連絡もとってない。
そもそも、他人のフリをすると思ったのに、なんか親しげに話しかけてくるし……
とりあえず、呼び捨てやめてほしい……



「ねぇ、真昼姉ちゃん達って何処で知り合ったの?」

『……え』

「あぁ、それは夜道で彼女が………」

『わぁー!!言っちゃだめです!!』


何の躊躇いもなく話そうとする降谷さんの腕を掴みながら声をあげる。
そんな私の行動が珍しかったのか、誰も声を出さず、微妙な空気が店内を包んだ。



「真昼……?」

『………』

「真昼姉ちゃん、フリーズしてない?」

「きっと、自分の言動が信じられなかったのね………」


コナン君と蘭がそんなこと言ってるが、気にしている暇はない。
次に起こすべき行動を必死に考えるも、思い付かないまま、ただ目の前にいる降谷さんを見つめてしまった。

それは、コナン君が私の服の裾をくいくい引っ張るまで続いた。






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