ふたりはラブラブ!


(シリアスギャグ)


勝手につづかせる。

 ジャイ子が気づいたときには遅かった。
「な、なんで」
 いつも見ていた大きな背中が丸まって私の目線の高さまでさがっている。見上げなければならなかったらっきょうみたいな後頭部は項垂れて私が乗っても平気そうな肩が縮こまって上下している。
「ゴレイヌさんどうして」
 両脇にいたはずのくさい黒白のゴレイヌさんはいなくなっていた。彼自身がダメージを負ってしまったときに、あっという間にフェイドアウトしてしまったのだ。なんてこった。
 セーラーゴレイヌ。私の愛しい戦士が私を庇い負傷してしまった。こんなことがあっていいのか。否あっていいわけがない。反語。
「よくも……、よくも、ゴレイヌさんを!!」
 怒りで爆発してしまう。憎しみが膨れ上がり腹の底から力いっぱいに溢れ出る。セーラー戦士が黒い心に染まってしまったとき、彼女たちは……

「だめだ、ジャイ子」

 頭の中を真っ黒に染め上げて目の前の敵を睨みつけたとき、
優しい愛しい(ゴリラ)の声が溶け込むように入ってきた。
「それ以上はダメだ、ジャイ子。セーラー戦士であるオレたちはその扉を開いちゃならねえ」

「オレたちは腐ってもセーラー戦士! プリキュアになんてなっちゃいけねえんだ!」

 力強い咆哮とともに立ち上がったその姿から眩い光が瞬いてジャイ子は目を細めた。光が治まったそのとき――セーラー戦士ゴレイヌは、プリンセス・ゴレイヌへと輝いた。
「ゴレイヌさん……!」
 なんて輝き……なんて(パワー) ! これが、プリンセス・ゴレイヌの導きだというのか。ジャイ子には分からない。分からなかったが、確かに思う気持ちがある。この人についていきたい!

「あなたの言うとおりだわ、ゴレイヌさん……いいえ、プリンセス・ゴレイヌ! 私たちはセーラー戦士! プリキュアになろうなんて間違ってた!」
「ジャイ子……」
「私も戦うわ! ゴリラの導きとともに!」
「ジャイ子……!」

 しっかりと手を取り合って、お約束どおり待ってくれている敵を2人で睨みつける。
 敵は4人。私たちは2人。でも負けない自信がある。だって……

「ここからはオレが……三人分になる!」

 ホワイトゴリラとブラックゴリラ。二人はゴリゴリ☆が居てくれる。ゴレイヌさんが手を握ってくれている…!勝つる!
「いきましょう!」
「いくぞ!」
 私たちの戦いは、これからだ!!