𝒇𝒊𝒏𝒊𝒔𝒉
「 追う方が好きなんだよね。 」
人生で何回言えばいいの。コレ
■年前 まだ、αだった頃
☀︎
屋敷の中に、招いてもない客。
知りもしない男、女
ハイハイお見合いお見合い。
余計なお世話です。
じい、とこちらを見つめる
『 運命でしょ私たち 』
『 運命だろ、俺たち 』
っていう顔が、本当に嫌い。
好き好んで寄ってくるヤツなんて居ないんだから
今更許嫁探したって無駄なんだから。
「 やめとくよ 」
これだけ口に出して。
また罵詈雑言を聞く羽目になる
危うく飛んできた拳を顔面にくらうところだった。
流石組長サマ。殺意マシマシでようござんすね
全てはアンタが█なのが悪いんだろうが
おれがαだから、だめなの?ねえ、そう言ってよ。
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『 兄ちゃん……また送り返したの。 』
俺の、病弱な弟が。
俺より少しだけ小さい双子の弟が
襖の中から声を掛けてくる。
「 なんか悪い?俺興味無い、ああいうの 」
『 W違ったWだけかもよ 』
「 お前までそれ言うの。 」
『 ごめんごめん、__おやすみ。またね 』
バース性が発覚してから
一度も顔を合わせていない、弟。
いつも掠れた声で喋る。弟
夜、俺が寝る前しか、会えない弟。
寝室は遠いしさ。
「 __寂しいよ。 」
引き離さなきゃダメなんだって。
近づいちゃダメなんだって。
兄弟なのに。他人みたい。
🪟
小学校に上がって結構経った頃。
医者を呼ばれた。早朝。五時
使用人の一人が、バース転換起こしたらしいって。
俺の付き人だったヤツだって。
昨日から体調可笑しいんです、
とか抜かしてたんだって。
へえ____知らね。
襲いかかってきたのはあっちだし。
俺は応えただけだから。悪くない。
【 芽生 / 自覚 十歳 】
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とある日の昼休み
「 エニグマなんだってさ、俺。 」
いちばんのともだちに明かした。
驚いた顔ひとつせず、ああそう、と変に穏やかで
自分は自分、人は人 そういう所が、ずっと
あこがれてた、ということにしておこう。
⚠
危険です
十二歳 そういうオトシゴロ
怖い
何されるかわかんない
俺たちも襲われるの?
「 求めてくれるんならいくらでもあげるけど
その変わり、俺の事好きにならないで 」
それが決まり事。
___でそれが破られたのが 十八の時
行くとこ行くとこにアレが居て。
こっちもこっちでウンザリしてて
暇さえあれば「どう?」だって
もう俺、耐えらんなくて。
あんまり言い寄ってくるもんだから
大して興味ないから、手、出しちゃった。
どうしてくれんの、センセイ
俺、あんたの授業サボったこと無かったのに。
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やれ
『 お前に脅された。お前が悪い 』
だの
『 無理やり連れていかれた。おれはなにも 』
あながち間違いではない
『 もう二度と会わないから 』
予言?
『 とりあえず縄を解いてくれ 』
…
『 お願いだから縄を、な 』
…
『 おねが____ 』
随分可愛がってあげたけど、
最期はあんまり可愛くなかったね。
「 帰ろ。未黒 」
『 …うん。 』
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某日
その時、ちょうど暴走族がねえ
通ってったらしくて。運悪く。
あ、でも、防犯カメラが全部故障中で?
あの私有地に入った男っぽいって噂よ
ああ、あの不法侵入の
そうよ、そう。よりによってあのお屋敷に
仕方ないんじゃない?
まあ、そうね。帰りましょ
物騒よねえ? そうね
ᴛʜᴀɴᴋʏᴏᴜ
🫐