〈背景〉
此処は大きな時計塔がそびえ立つ、小さな村。
鬱蒼と茂る森の奥──居場所を追い出された者たちは放浪の末、不思議とこの村に辿り着く。
種族も年齢も異なるはぐれ者達が集う此処はいつしか、迷える牧人の楽園……
“アルカディア”と呼ばれるようになった。
そこにあるのは、ひとりの人間と、ひとつの魂の触れ合い。
〈配役〉♂1:♀1
時計屋 - Elvin / エルヴィン:♂
アルカディアの時計塔の管理人。薄っすらと柔和な微笑みを浮かべ、誰に対しても物腰の柔らかい口調は崩れない。その実、目的のために手段を選ばない合理主義者。齢二十半ばほどだが手腕家で、市場の専門店街で時計屋を営んでいる。
メドゥーサ - Griselda / グリゼルダ:♀
東の森の廃神殿を棲み家としている。ローブを羽織り、常にフードを深く被っているために顔を知る者は少ない。胸元まで伸びた髪の毛先は、蛇のようにも見える。目が合った相手を石にしてしまう能力を持つ。
メドゥーサN: 異郷の果てのアルカディア。その村に一人の男が住んでいた。彼はいつも時計塔を気にかけていた。見上げるほどに背の高い塔。村のシンボルとして、休むことなく動き続ける時計盤。それはいつも規則正しく、人々に、刻まれゆく時間を告げる。これはそんな一人の男と、ひとつの魂の物語。
時計屋:わっ!
メドゥーサ:きゃっ!
時計屋:あいたた……。あ、すみません!ぶつかってしまって。
メドゥーサ:あっ……いえ、こちらこそ、すみません。
時計屋:お怪我は?
メドゥーサ:……大丈夫です。……私のことは、お構いなく。
時計屋:……?………あっ、すみません!お姉さん!
メドゥーサ:……!
時計屋:なにか、落としたみたいです!……これ、時計?
メドゥーサ:あ、っそれは……
時計屋:あれ?貴女の物じゃないんですか?
メドゥーサ:それは……私が落としたものですが、私のものではありません。拾ったので、届けるところでした。
時計屋:そうだったんですか。あー、でもこれ、動いてないや。……落ちた衝撃で壊れちゃったんでしょうか。
メドゥーサ:……。
時計屋:そうだ。ぶつかっちゃったお詫びに、これ僕が直しますよ。
メドゥーサ:え?
時計屋:僕、すぐそこの時計屋なんです。お詫びなので、料金はいただきません。どうですか?
メドゥーサ:……わかりました。では、お願いします。
時計屋N:独特な雰囲気をまとう人物だった。フードを目深に被っているお陰で、顔はよく見えない。しかしその隠れた素性に興味を抱いたというより、僕がまず関心を向けたのは、彼女が落とした懐中時計だった。店内へと招き入れ案内を済ませると、彼女は落ち着かない様子で室内を見回していた。
時計屋:ねえ、これ、どこで拾ったんですか?
メドゥーサ:……え?
時計屋:この時計、だいぶ古い物ですよ。ケースはエナメル装飾だし、シャトンにはオリハルコンが嵌められてる。僕も時計を扱ってきて長いですが……こんな年代物が流れてくることは、そうそうありません。貴女はさっきこれを「拾った」と言っていましたよね。一体どこで見つけたんですか?
メドゥーサ:……。
時計屋:……ま、いいか。僕、機械に興味はあるけど、客に深入りはしない主義なんです。お姉さんは特にワケアリみたいだし。話したくないなら、これ以上は聞きません。
メドゥーサ:……そうしていただけると。
時計屋:はい。じゃあ約束通り、修理した後はお返ししますね。……そうだなあ。ちょっと時間がかかりそうなので、2週間後くらいにまた来てもらえますか?
メドゥーサ:……わかりました。ありがとうございます。
時計屋N:そう控えめにお礼を言って、彼女は店を後にした。入り口の小高いベルの音は、なぜかいつもより乾いた音を響かせたような気がする。その時計は、僕に店先のプレートを裏返させ、すぐ作業に取り掛からせるには充分すぎるくらい、珍しいものだった。
メドゥーサN:それから2週間後。彼の店へと足を運び、時計を返してもらいました。それと引き換えに、また新たな時計を見せると、驚いた顔をされました。依頼にはふたつ返事で承諾してもらえたので、報酬を払うことを約束して、すぐに店を後にしました。そうやって、彼の店に何度か繰り返し訪れた、ある日のことです。
時計屋:それ、外さないんですね。
メドゥーサ:……え?
時計屋:頭の、そーれ。いつも被ってますよね。
メドゥーサ:あ、ああ……。
時計屋:よく通ってくれるから、贔屓にしたいんですけど。今どきいませんよ、名前も明かさない常連さんなんて。あ。ちなみに僕、エルヴィンっていいます。
メドゥーサ:……。
時計屋:……まあ、いいですけど。そういえば、もう聞きました?
メドゥーサ:……何でしょうか。
時計屋:最近、ここ近辺で失踪者が増えてるって話。アルカディアからも何人か行方不明者が出ているみたいで……もっぱらの噂ですよ。
メドゥーサ:失踪……。
時計屋:旅立って帰ってこない冒険者なんてごまんといますけど。……どうやら、共通点があるみたいなんです。
メドゥーサ:……、共通点?
時計屋:全員が一流の冒険者。くわえて、同じ神話生物の討伐依頼を受けているみたいなんです。……その討伐対象は、伝説級の魔物。過去に一度も生還した者はいないとか、なんとか。
メドゥーサ:……。
時計屋:そのせいで報酬金が莫大に膨れ上がって、希望者が絶えないって話です。……帰って来られないかもしれないっていうのに、よくそんな依頼を受けようと思いますよね。
メドゥーサ:……そうですね。
時計屋:さらに、この噂の奇妙なことに。冒険者の持ち物だったはずの時計が、ギルドに返ってくるらしいんです。新品のように綺麗にされた時計だけが。
メドゥーサ:……。
時計屋:ま、所詮は噂なんで、どこまで本当かわからないですけどね。……でも、僕、ふと思ったんです。
メドゥーサ:……?
時計屋:顔も名前も明かさない、謎の人物。いつも拾った時計を持ち込んでくる。もしかしたら、貴女がその神話生物で、……これは冒険者たちの遺品かもしれないって。
メドゥーサ:ッ……!
時計屋:なんて、そんなことあるわけないですよね。そんな神話生物が人間の女性だなんて信じら……あれ?お姉さん?
時計屋N:ふと顔を上げたとき、彼女の姿はそこになかった。入り口のベルが、彼女の不在に音を鳴らした。まさか本当にそうなのだろうか?考えてみたところで、確かめようがないのでは仕方がなかった。僕は修理を施して、彼女を待った。しかしいくら待っても、彼女は店に現れなかった。約束の2週間から、もう2週間。預かり期間はとうに過ぎていたが、貴重な時計だったのでただ処分するのも気が引けて、それとなく消息を聞いて回った。教会の修道女に、村外れに住む
時計屋:こんなところに一人で……?いや、まさかな…
時計屋N:進むにつれて、日の光が届かないほど薄暗くなり、冷ややかな空気が肌に刺さるようだった。木々の隙間から魔物たちの視線を感じる。とてもではないが、人間が住めるような場所ではない。洞窟をくぐり抜けると、程なくして、拓けた空間が現れた。円形状に敷かれた大理石の床を囲うように、等間隔で円柱が伸びている。その間を縫うように、無数の人影が立っていた。
時計屋:人が……いや……これは、人の石像?どうしてこんなところに……
メドゥーサ:きゃああああああっ!
時計屋:あれは……!
メドゥーサN:名も知らぬ冒険者たちが群になり、私に剣を向けてくる。彼らの目には、私の姿は獰猛な魔物として映る。彼らの耳には、私の声は咆哮として届く。お願いだから、これ以上近づかないで。私を
メドゥーサ:あっ……あぁ……!
時計屋:な……!人が、石に……?
メドゥーサ:来ないで!もうやめて!それ以上来ないでえぇぇ!
時計屋:グリゼルダ!
メドゥーサ:……エルヴィン?どうして……
時計屋:やっぱり貴女が……!
メドゥーサ:やめて、それ以上、来ないで!
時計屋:グリゼルダ、こっちを見てください!僕を見てください!
メドゥーサ:エルヴィン、見てはダメです。私を見ないでください!
時計屋:落ち着いて僕の話を……
メドゥーサ:やめて!来ないで!貴方を石にしたくないの!
時計屋:……っ、しょうがないですね!
(時計屋、顔を覆うメドゥーサの手を掴んで寄せる。)
メドゥーサ:きゃっ!? ……っあ……。
時計屋:……よかった。
メドゥーサ:な……ど、どうして……。
時計屋:それは、……こういうワケです。
(時計屋、自分の脇腹にナイフを突き刺す。)
メドゥーサ:ひゃ……っ!?
時計屋:ね?全然平気でしょう?……ま、血は出ますし、多少の痛みはありますが。
メドゥーサ:……エルヴィン、貴方は……
時計屋:言ってなかったですね。僕、人間じゃないんです。だから、ほら。……こうして、貴女と目が合わせられる。
メドゥーサ:……っ……そんな……。……よかった。よかったです。……本当に……。
◆◆◆
時計屋:……ひとまず、ここから逃げましょう。人目に触れないところへ。……ついてきてください。
メドゥーサN:そう言うと彼は私の手を取りました。人の目に触れないようふたりでフードを被り、街中へと駆けていきます。背の高い建物。それは、時計塔の入り口でした。錆ついた鉄の扉をくぐり抜け、冷ややかな通路を進みます。その突き当たりには、螺旋階段が伸びていました。それは二人分の足音を立てて、私たちを上へと、導いていきます。そうして辿り着いた最上階は、薄明かりの灯るアトリエ。大きな時計盤の裏側でした。窓から見える眼下には、明かりの灯るアルカディアの街中が広がっています。私は、彼に手当を申し出ました。
時計屋:ああ、お願いします。しかし……ふふっ、驚かせちゃいましたね。
メドゥーサ:……はい、驚きました。
時計屋:もしかしたらと思ったんです。僕だったら、石にはならないだろうって。
メドゥーサ:それにしても、ナイフで自分を刺すだなんて……。
時計屋:あれぐらいやらないと、貴女も信じてくれなかったでしょう?
メドゥーサ:それは、……そうかもしれません。……まさか貴方も魔物だとは、思ってもいませんでした。
時計屋:正確には、魔物になった、なんですけどね。もともとは人間ですし。
メドゥーサ:そうなんですか?
時計屋:ええ。アルカディアで生まれて、アルカディアで育った正真正銘の人間です。でも、……あるきっかけで、僕は人間ではなくなりました。
メドゥーサ:……どうして……
時計屋:話せば長くなります。望みが叶った、とだけ言っておきましょうか。……それに、そのお陰で貴女とこうして話せている。それだと、不十分ですか?
メドゥーサ:……っふふ。いいえ、充分です。こんな風に人と話したことなんて、今までありませんでした。何故でしょうね。貴方のお店に通っていたのも、あるべくしてあったことのように思えます。
時計屋:イテテ。……ああ。ありがとうございました。……ところで。貴女が店に持ち込んできいた時計は、なんだったんですか?
メドゥーサ:ああ、あれは……歴代の冒険者たちの、遺品です。
時計屋:……やっぱり。
メドゥーサ:ええ。あのときは言い当てられて驚きましたけれど。……お察しの通り、私はメドゥーサです。厳密には、メドゥーサの血を継ぐ者。神話生物の末裔です。いつしか私の存在を嗅ぎつけたギルドが、私に懸賞金をかけたんでしょう。近頃になって、あのように冒険者たちが現れるようになりました。
時計屋:……討伐の依頼か。
メドゥーサ:ええ。……とはいえ、私も末裔。この能力も不安定なものです。
時計屋:不安定?
メドゥーサ:ええ。能力の発動……というより、反射反応に近いかもしれません。怒りや苦しみ、悲しみなど……感情が高ぶった時に人と目が合うと、相手を石に変えてしまうようなんです。それが判明するまでは、普通の人間として暮らしてきましたから……剣を向けられて、動揺しないはずがありません。そして、目の前で人々が石になっていくのを見て、余計に動揺してしまって……
時計屋:……なるほど。
メドゥーサ:あるとき、冒険者の石像の足元に、時計が落ちていたことがあったんです。戦いの衝撃で壊れていましたけれど……裏盤には、贈った方の名前と、贈られた方の名前が刻まれていました。だからせめてもの弔いにと、それを返しにいこうと思ったんです。
時計屋:ああ。だからですか。貴女の時計に、高級品が多かったのは。
メドゥーサ:……そうなんですか?
時計屋:ええ。貴女が依頼してきた時計のほとんどは、一般階級には到底手が出せないくらいの代物でした。……しかし腕の立つ冒険者なら、高価な時計を身につけていてもおかしくありません。
メドゥーサ:……確かにどれも、目を見張るくらい綺麗なものでした。……最初は、そのまま届けようと思っていたんです。あのとき声を掛けられていなければ、きっと私は……壊れたままの時計を持って行っていたでしょう。
時計屋:あの時計は最初から壊れていたんですね。……ぶつかった衝撃で壊れたものだと思い込んでいました。
メドゥーサ:……貴方は、修理を勧めてくれましたよね。本当はすぐにお店を出るつもりだったんですが……飾られていた時計を見て、思ったんです。動いている時計を届けてあげたい、と。動いている針を見て、持ち主の時間が動いている……そんなふうに思ってほしかったのかもしれません。
時計屋:あぁ。その考えは素敵だと思いますよ。時計は、命の証明ですから。
メドゥーサ:命の証明……?
時計屋:時計は「自分の今生きている時間」を教えてくれるものです。……時間そのものは無限ですが、ほとんどの人々の命には寿命、限りがあります。だから人は時間を気にする。……逆に言えば、無限の時間を生きる不死の生き物に、時計は必要ないでしょうね。
メドゥーサ:……。
時計屋:少し、難しかったでしょうか?
メドゥーサ:いえ。……仰ることは、なんとなく。
時計屋:結構です。……つまり、時計は生きている命の証明。だから僕は、貴女の考えに同感です。……僕がこの時計塔を管理しているのも、同じ理由ですよ。
メドゥーサ:……え?
時計屋:「時計」が持ち主の命なら、この「時計塔」は僕達の、……アルカディアの命です。この時計盤を動く針は、僕たちが生きている時間を指し続けてくれる。……生きている僕たちの、心臓の鼓動のように。
メドゥーサ:心臓の、鼓動……
時計屋:アルカディアでは、人間も人外も、命の重さは公平です。……ただ、命の長さという点では不公平かもしれません。人間は寿命を持つ生き物ですが、人外には不老不死のものもいる。同じ時間を過ごしているのに、寿命の長さに差がありすぎるんですよ。……そしてその差は、人間の力ではどうすることもできません。
時計屋N:そろそろ、夜も更ける頃合いだった。日が落ちたあとの時計塔の中はさらに暗く、寒い。ふと彼女を見ると、不安げな顔をしていた。僕の自傷行為とはいえ、自分のせいで傷ついてしまった僕を見て、負い目を感じているのかもしれない。帰りの道を先導しながら、僕は後ろを歩く彼女へ問いかけた。
時計屋:ねえ、グリゼルダ。
メドゥーサ:……はい。
時計屋:貴女は、自分が魔物でよかったと思いますか?
メドゥーサ:私は……一瞬にして人の時を石に変えてしまう、この能力を呪わなかったことはありません。……どうして私なのか。私が私でなければ、どれほどよかったかと。そう考えることの方が多いです。
時計屋:ふふっ、思ったとおりだ。……貴女はよほど人間らしい。傷付けることを躊躇い、嘆き、悲しんでいる。僕は貴女ほど心優しい魔物を、今までに見たことがありません。
メドゥーサ:……そうでしょうか。
時計屋:ええ。一方で、僕は正反対だ。人を操ることも、自分を傷つけることも、他人を傷つけることも厭わない。そんな僕は、魔物となるべきさだめだったのかもしれません。……しかしそのお陰でよかったこともある。貴女が時間を、……人の命を奪ってしまうというなら。それを僕が直すというのは、どうでしょう?
メドゥーサ:……え?
時計屋:僕は、この時計塔の管理人を務めてきました。アルカディアの生命、それ自体を維持し続けてきたんです。実際、この時計塔を目印にやってくる新たな村民もいる。……それなのに、ことごとく貴女に台無しにされていたら、溜まったものではありません。
メドゥーサ:……それは、
時計屋:だから、訓練をしましょう。
メドゥーサ:……訓練?
時計屋:確か、動揺したときに相手を石に変えてしまう。そう仰ってましたよね?
メドゥーサ:ええ……
時計屋:例えば、……こうしてみるとか。
(時計屋、時計塔の通路の壁にメドゥーサを押し付ける。)
メドゥーサ:ひ……!
時計屋:僕なら、貴女がいくら動揺しても石になることはない。練習台として最適だと思いませんか?
メドゥーサ:……ち、近くないでしょうか。
時計屋:おや?動揺しているんですか?僕が人だったら、この体制のまま石になっていたかもしれませんね。
メドゥーサ:あの……!
時計屋:……。グリゼルダ。
メドゥーサ:……。な、んでしょうか。
時計屋:……貴女の瞳は……
メドゥーサ:……瞳?
時計屋:とても、不思議な色をしているんですね。
メドゥーサ:え……?
時計屋:朝と夜、ふたつの色が混ざっている、ような……
メドゥーサ :エル……
時計屋:……すみません。あまりにも綺麗な色をしていたので、見惚れてしまいました。
メドゥーサ:!
時計屋:……惜しいですね。せっかく価値観の合う人と出会えたと思ったのに。「目を見て話せる」のがこれで終わりだなんて、寂しいです。
メドゥーサ:……。
時計屋:あ、そうそう。これ、頼まれていた時計です。……僕に、貴女の時間を預ける気になったら、また店に来てください。
メドゥーサ:……、エルヴィン。
時計屋:グリゼルダ。……貴女次第ですよ。これから多くの命を生かすも殺すも、ね。
メドゥーサ:……。
時計屋N:異郷の果てのアルカディア。その村に一人の男が住んでいた。彼はいつも時計塔を気にかけていた。見上げるほどに背の高い塔。村のシンボルとして、休むことなく動き続ける時計盤。それはいつも規則正しく、人々に、刻まれゆく時間を告げる。これはそんな一人の男と、ひとつの魂の物語。
メドゥーサN:エルヴィン。貴方のその目に、映ってもよいと言うのでしょうか。貴方が時を共に刻んでくれるというなら、私は──。
(終話)
融和性アルカディア - 第5話
時計屋:
メドゥーサ: