ネタ帳
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◎更成り代わり
「更さん!待ってください、更さん!!」
「…うるさい、拓麻」
コートを身にまとい、屋敷の玄関扉を開く。開いた扉の隙間から差す日の光に思わず目を細める。それでも彼女は外に出た。
普段なら日傘を差すのだが、今日は持っていない。それを拓麻は慌てて、日傘を持って追いかけてきたのだ。
「日の光って気持ちいいわね…」
太陽に手を伸ばすように彼女は腕を上げる。視界いっぱいに広がる明るい光。
伝説ではヴァンパイアは太陽の日の下に出ると、灰になって死ぬと言うけれど。実際はそうではないのね。
眩しいだけで体に影響があるわけじゃないし。
それに私は人間だもの。ヴァンパイアなんかじゃない。
「更さん…世界中どこを探しても、日光を気持ちいいと言う純血の君は貴女だけですよ…」
疲れたように言う彼を横目に私は暖かくて気持ちの良い、今この時を楽しんでいた。
(枢といい…なんで純血種ってこんなにワガママなんだろう…)
純血種に振り回される機会が多い拓麻はずっと疑問に思っていたことだ。